酪青研:最優秀賞(黒澤賞)は太田福司さん(大樹町)に
2009 年 11 月 26 日
日本酪農青年研究連盟(事務局・雪印乳業)主催の「第62回酪農研究会」が11月26日に札幌市で開催され、全国から会員の酪農家および関係者など約360名が参加した。
研究発表では、全国各地区から選ばれた7名が発表し、以下の審査結果となった(敬称略)。
【最優秀賞(黒澤賞)】
「THIS IS THE 健土健民!」太田福司(北海道・大樹町)
【優秀賞】
「経営の合理化・稲作との連携で逆境に強い酪農を目指す」中野浩一(新潟県)
【改善賞】
「より良質な生乳を届ける思いで」榎木敦史(宮崎県)
【努力賞】
「放牧酪農に自信と夢を!」片山伸雄(北海道・八雲町)
「地域で必要とされる酪農経営の実践」井藤義治(兵庫県)
【奨励賞】
「堅実な酪農をめざして、一歩ずつ」藤井正剛(福岡県)
「和牛素牛生産と酪農との複合経営」高橋健仁(青森県)
審査委員の萬田富治氏(北里大学獣医学部教授)は講評で、最優秀賞に輝いた太田氏の発表について、以下のように述べた。
「規模拡大の際に起こりやすい予想外の追加投資や牛の事故もなく、フリーストール、パーラー方式の導入により経営を改善された。牛作りとしては、1/3以上が高得点牛、平均乳量は1万kg近く、体細胞数は8万。そして、最も高く評価されたところは、土作り・草作り・牛作りと文字どおりの酪農経営の基本を重視し、しかも環境対策としてパーラー雑排水処理施設をいち早く整備されていること。とくに、土作り・草作りについては、ストーンピッカーで石を取り除いたり、手除草でギシギシを抜き取ったり、徹底した草地管理により良好な植生の牧草地を維持している。その結果、高TDN・高CPの、すばらしいグラスサイレージを作られている。これは北海道のモデル的な事例である。しかも、取り組みが非常に計画的で、経営コンサルタントや飼養管理コンサルタントと契約され、外部の力を最大限活用し、かつ卓越した経営センスの持ち主である」
また、事例発表1題、メッセージ発表4題も行われた。
〈事例発表〉
「バイオガスプラントを軸とした地域貢献と活性化の可能性」支倉博(北海道・興部町)
〈メッセージ発表〉
「いつかは父を超えたい」菅原仁(岩手県)
「私を変えた母の一言」大河原ひとみ(福島県)
「楽しく明るい酪農を目指して」三谷礼子(岡山県)
「牛(ぎゅー)な生活―地域の仲間と共に理想の酪農家―」山下秀俊(長崎県)
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