1000年続く農を求めて:全国コントラクター等情報連絡会、開かれる(続)

2013 年 1 月 11 日

Filed under: — admin @ 3:40 PM セミナー報告,ニュース

既報、全国コントラクター等情報連絡会は11日、三重県鈴鹿市内にある有限会社ドリームファームスズカの飼料イネWCSストックヤード等を視察した。

同ファームは水田経営などとともに、東海地区では最初に飼料イネWCSの生産に取り組んだ。現在は耕畜連携水田活用対策事業により専用収穫機を導入し、約30ヘクタールの栽培管理、収穫調製、保管、県内外の酪農場への販売まで行なう、完全流通型の飼料生産体系を確立している。

ラップサイレージの製品ごとの生産履歴の明示はもとより、畜産草地研究所などとともに現在、タッチパネル操作で行うタブレット端末型の国産飼料生産履歴流通管理システムを開発中で、そのデモンストレーションも行われた。

飼料イネは補助金に依存する部分が大きいが、同社ではさらに生産コストの低減を図り、補助金が低減しても採算が合う事業にするとして位置づけている。そして、畜産農場との連携をより強化し、圃場から畜産物までのトレーサビリティを担保することで、飼料イネを食べさせた畜産物の価値を創出し、1000年続く農業を理念としている。(文責:関東支局)

地域農業をチームで支える:全国コントラクター等情報連絡会、開かれる

2013 年 1 月 10 日

Filed under: — admin @ 7:24 PM セミナー報告,ニュース

全国飼料増産協議会と日本草地畜産種子協会は10日、三重県津市内で平成24年度全国コントラクター等情報連絡会を開き、関係者ら約150名が参加した。

今回のテーマは、「地域農業を支える、支えられるコントラクター。地域農業の中核としてのあり方を探る」というもの。

基調講演で、北海道十勝地区農作業受委託事業協議会の林敬貴会長は、管内農協やコントラクター6組織などで構成される同協議会の活動を報告した。
その中でコントラクターは、農家のツールから、地域全体のシステムに再構築していく過程にあること、そのために関係機関でチームをつくり、それぞれの組織の責任をはっきりさせ、協力して地域を支えることの重要性を訴えた。そしてコントラクターを運営する要として、利用者、協力会社、関係機関、オペレーターの四者を仲介・調整するマネージャー役が、重要な役割を担うと示唆した。

情報発表では、九州大学大学院の福田晋教授を座長に、4名の演者から宮崎県におけるコントラクター事例、北海道根室地域における粗飼料品質向上の取り組みとコントラクター事例が報告された。

北海道TMRセンター連絡協議会の佐々木二郎副会長からは、東日本大震災・原発事故に伴う北海道から東北への粗飼料支援の活動が報告され、その過程から見えてきた国内粗飼料の広域流通における運賃などの課題が提示された。

総合討論で、会場のTMRセンター運営者(北海道)から、同じ飼料を給与しても利用者間で牛群成績の差が明確になってきた。その差は人的能力によるもので、単に作業を外部化するだけでは真のメリットは出ない、分業化を経営に反映させることが大切、などの声が出た。

情報連絡会は11日、県内の飼料イネWCSコントラクター組織を視察する。
(文責:関東支局)

五つの重点課題への取り組みにまい進:乳業賀詞交歓会

2013 年 1 月 8 日

Filed under: — maetomo @ 3:39 PM ニュース

一般社団法人日本乳業協会など乳業13団体は1月8日、平成25年新年賀詞交歓会を開催した。乳業関係者など多数が出席した。

開会にあたり、日本乳業協会・中野吉晴会長は「東日本大震災発生の後、二度目の新年を迎えるが、今も多くの方々が不自由な生活を送られている。また、東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う食品への放射性物質の問題に関しては、生乳を始めとして新基準値が昨年4月に設定され、モニタリング検査の継続的な実施等により安全の確認が行なわれている。しかし、風評被害は完全に払拭されない状況が続いている。乳業界も風評被害払拭や除染対応への働きかけ等に助力するとともに、一日も早い復興を祈念している」と挨拶した。

また、乳業界の課題として以下の5点をあげ、その取り組みを進めるとした。

1.品質及び安全性の向上による消費者の安心・信頼の確保、2.牛乳乳製品の普及啓発と需給の均衡、3.国際化の進展への対応、4.環境・リサイクル対策の推進、5.乳事業の改善と合理化の推進。

ラクトフェリンのウイルス感染性胃腸炎への効果に関する報告を考察

2013 年 1 月 7 日

Filed under: — maetomo @ 4:11 PM ニュース

森永乳業株式会社は1月7日、ラクトフェリン摂取によるノロウイルスを含むウイルス感染性胃腸炎に対する臨床試験結果およびそのメカニズム解明に関する基礎研究結果をまとめ、考察を発表した。
これによると、
1)5歳未満の保育園児に、ラクトフェリン含有食品(LF400mg入り錠菓)を16週間摂取させた結果、ノロウイルス感染性胃腸炎の発症率は、非摂取群が45人中7人であったのに対し、摂取群は46人中2人と有意に少ない結果となった。また、摂取群の2人の感染者においても検出強度が弱く、感染量が少ないことが示唆された。
2)5歳未満の保育園児に、1日当たりラクトフェリン100mgを含むヨーグルトまたは錠菓を12週間摂取させた結果、ロタウイルス感染性胃腸炎の発症率に差は認められなかったものの、ロタウイルス感染性胃腸炎を発症した園児の嘔吐、下痢の頻度(回数)と期間(日数)は、摂取群で非摂取群に対して有意に少ない結果となった。
など、となった。
詳細は以下、森永乳業株式会社ホームページ上の「ニュースリリース」を参照。

24年の主な出来事を公表;家畜改良センター

2012 年 12 月 27 日

Filed under: — admin @ 9:53 AM ニュース

家畜改良センター(理事長:矢野秀雄氏)は12月26日に、平成24年に実施した業務展開の状況などをまとめ、「平成24年 独立行政法人家畜改良センターの主な出来事」として公表した。
2011年3月に起こった東日本大震災における被災地への支援として、警戒区域内での家畜捕獲作業の支援、除染や農業系廃棄物処理に係る情報提供をあげた。
また、乳牛や肉牛など各部門における出来事などもあげ、乳牛部門では、多様な血統の検定済種雄牛を供給に取り組んだとしている。
詳しくは、同センターホームページ(http://www.nlbc.go.jp)をご覧ください。

世界の乳研究とのネットワーク構築を推進

2012 年 12 月 26 日

Filed under: — maetomo @ 9:22 AM ニュース

「乳の学術連合」(事務局:日本酪農乳業協会)は12月25日、都内で第一回運営委員会を開き、運営規約の制定や役員選出、平成25年度活動予定などを決めた。初代委員長に就任したのは牛乳乳製品健康科学会議・折茂肇代表幹事(公益社団法人 骨粗鬆症財団・理事長)。

連合は「牛乳乳製品健康科学会議」「乳の社会文化ネットワーク」「牛乳食育委員会」の三つの組織をまとめる上部組織で、乳研究を横断的に行なう組織としては世界でも類を見ないもの。そのため連合は、今後、世界の乳研究者とのネットワーク構築を視野に入れ、活動を進める。その一歩として2013年10月下旬から開催されるワールドデイリーサミットで研究成果の発表やブース出展を行ない、組織の認知度向上を目指す。

ワールドデイリーサミットでは11月1日に、国際酪農連盟と共催し、「高齢期の栄養におけるたんぱく質の重要性と牛乳乳製品の果たしうる役割」と題したサミットを行なう他、特別講演「子供とミルク」など複数のプログラムで講演を予定している。

「ニーズ」を把握し「シーズ」を活用する:食品総合研究所が6次産業化のセミナー

2012 年 12 月 21 日

Filed under: — admin @ 7:53 PM ニュース

21日、農研機構食品総合研究所は茨城県つくば市内で、農研機構セミナーを開いた。テーマは「6次産業化に不可欠な流通加工研究の推進に向けて」。関係者ら約150名が集まった。

これは、6次産業化の推進に向けて、農業生産法人などが求めているニーズを明確にするとともに、それぞれの研究シーズ(求められる技術)の活用方法への助言を得ることを目的にしたもの。2つの基調講演と4つの話題提供が行なわれた。

話題提供では食品産業総合研究所の五十部誠一郎氏が、6次産業化を支える技術開発の必要性などを報告。農水省新事業創出課の吉田弘美氏は、北海道士幌町での乳牛排せつ物由来のメタン発酵施設による発電事業を含む「緑と水の環境技術革命プロジェクト(今年度で終了)」や、来年度の概算要求である食料産業イノベーション推進などを話した。

基調講演は、青山浩子氏(農業ジャーナリスト)と加藤寛昭氏(食と農研究所代表)が、各地の6次産業化事例を報告し、その技術的課題や関係者らの守備範囲などについて整理し、農業者の課題は強い動機と目標の明確化とした。

宮城大学の宮原育子教授は、東日本大震災での教訓から「東北が6次産業において目指すテーマは、命を守る非常食や防災食の開発」と提案し、地域の6次産業化を推進していくことが今、求められていると示唆した。(文責:関東支局)

牛乳乳製品の消費構造などを調査(2012年・速報版):日本酪農乳業協会が公表

2012 年 12 月 20 日

Filed under: — admin @ 8:26 PM ニュース

日本酪農乳業協会(J-Milk)は20日、同協会ホームページに「牛乳乳製品の消費構造調査結果(2012年・速報版)を掲載した。

それによると、
牛乳類の購入頻度は、週1回以上が6割強。ほぼ毎日は1割弱。
牛乳類の 飲用(利用)頻度が高いほど「牛乳類の購入頻度」は高い。
牛乳類の1回あたり購入量は6割が「1リットル」。
牛乳類の飲用(利用)頻 度が高いほど「牛乳類の1回あたり購入量」は多い。
牛乳類を購入する場所は「スーパーマーケット」が大勢を占める。

牛乳類の飲用・利用方法をみると、
飲用(利用)頻度が高いひとと、母親が 多く含まれる女性30?40代は
「他の飲み物に混ぜる」という人が特徴的に 多く、
男女ともに年齢が低い人ほど「他の食べ物にかける」という人が多い。

などとなっている。

詳しくは、同協会HP「J ミルクからのお知らせ」でダウンロードできる。
http://www.j-milk.jp/

全国牛乳容器環境協議会などが展示: エコプロダクツ2012

2012 年 12 月 15 日

Filed under: — admin @ 4:02 PM ニュース

13から15日にかけて東京有明ビッグサイトで開かれた「エコプロダクツ2012」(主催:産業環境管理協会など)では、企業・団体・大学や高校などの711社・団体が、環境に関する多数の取り組みを展示した。あわせて講演会、ワークショップ、セミナー、自然観察会なども行なわれた。

酪農乳業関連では、全国牛乳容器環境協議会(容環協)が牛乳パックのリサイクル報告、手すき紙の作り方教室などを開いた。
また、第12回牛乳パックで「遊ぶ学ぶ」コンクール優秀作品が展示された。今回の最優秀賞は、全国3292点の中から選ばれた、茨城県つくば市立栗原小学校4年の久保谷尊君の「牛乳パックで がんばれ日本!!」(写真下)。

なお、牛乳パックを再利用して作られるトイレットペーパー、紙ナプキンなどの再生品のマークが決定されてから20年となり、牛乳パック再利用マーク普及促進協議会は、引き続き牛乳パックの回収および再生品への利用を呼びかけている。

同展示会では、明治グループは、エコフィード認証を受けた「もろみペレット」などを紹介した。

連日、一日6万人以上の来場者があり、3日間で約2万人の児童・生徒が環境学習のために学年、クラス単位で見学した。

24年度の生乳生産量はほぼ前年度並み

2012 年 12 月 13 日

Filed under: — maetomo @ 10:13 PM ニュース

j-milkは12月13日、平成24年度の生乳需給見通しを発表した。発表によると生乳生産は今年度上期、前年度を上回って推移したものの。下期は北海道で前年度を若干上回るも都府県では前年度を下回り、年度計の全国の生乳生産量は、ほぼ前年度並みの760万2000t(100.9%)と見込まれる。

用途別処理量については、10月までは生乳生産量が前年度を上回って推移した一方で、牛乳等向け処理量が比較的好調だったものの前年度を下回って推移したことから、乳製品向け処理量は前年度を上回って推移した。今後も乳製品向け処理量は引き続き前年度を上回って推移すると見込まれる。この結果、24年度の牛乳等向け処理量は403万tで98.7%、乳製品向け処理量は351万5000tで103.8%と見通される。

特定乳製品在庫は年度末に、脱脂粉乳が4万1400t(3.4カ月分)で前年度比87%となり在庫水準は引き下がる。一方、バターはカレントアクセス分と追加輸入も奏功し、2万2200t(3.4カ月分)で同116.2%と前年度を上回ると見込まれる。

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