子宮・卵巣・胎子が3D画像で見られるようになった

北海道アルバータ酪農科学技術交流協会主催の海外農業技術セミナーが2月16日、酪農学園大学(北海道江別市)で開催された。
今回は、「牛から卵子まで/繁殖機能を超音波画像に映し出す」と題して、カナダ・サスカチワン大学・獣医学部のグレッグ・アダムス教授が講演した。

「最近の20年間の超音波画像診断法は、静かな革命をもたらした」と同教授は語り、子宮の画像、卵巣の画像、胎子の画像などを映し、診断方法などを解説した。
そして、早期妊娠診断として20日目で高い正診率が得られていること、胎子の性別診断は55?60日で正確に診断できること、画像をコンピュータ分析することで、発情周期の段階がわかること、卵胞内の卵子も見られることなども紹介した。

また、子宮内の3D画像も紹介し、「近い将来、リアルタイムの3D画像によって、牛が発情周期のどの日にいるかということを、1回の検査で正確に診断できるようになる」と語った。

ビニールで囲ったペンで子牛は清潔・快適

網走管内のH牧場は、子牛ペン(柵)の周りをビニールで囲い、子牛にとって清潔で快適な環境を与えています。
これにより、子牛同士の接触もなく、換気も良く、隙間風の心配もありません。

もちろんビニールは、汚れたり、新しい子牛が入るごとに、新品に交換します。
ビニールの交換は、適切な長さに切って、ビニールハウス用のパッカーで止めるだけなので簡単です。

冬は上にヒーター、前方もビニールで囲うので、暖かくて快適です。

子牛の今の環境温度は何度ですか?

寒い日が続いています。
北海道は昨日、各地で今季の最低気温となり、上川管内占冠村で氷点下34.4℃、十勝管内陸別町で同30.9℃、釧路管内弟子屈町川湯で同30.1℃など、道内で2年ぶりに氷点下30度台を記録しました。

2月3日付けのDJニュースにあるように、全酪連「酪農セミナー2010」が2月2日に札幌市で開催されました。
そのなかで「子牛に対する環境ストレスの影響」として、子牛の臨界温度(=体温を維持するためにエネルギーを費やさねばならない環境温度)の話がありました。

子牛の臨界低温は、21日齢以下では15℃、21日齢以降は5℃で、環境温度がそれ以下になると、暖かく保つために必要なエネルギーが増加するそうです。
逆に臨界高温は25℃で、環境温度がそれ以上になると、涼しくするために必要なエネルギーが増加するそうです。

エネルギー要求量が増加すれば、その分を補給しなければ、子牛の平均日増体は減少し、健康が損なわれます。
ちなみに体重45kgの子牛の維持要求量を代用乳粉末で見ると、気温16℃で380gに対し、氷点下18℃では730gと2倍近くになるそうです。

定期的に耳標確認をしましょう!

トレーサビリティ法が施行されてから、現在は全頭に10ケタの個体識別を記した耳標を装着することが義務づけられています。

牛舎の見回りしていて、耳標が脱落している牛はいないでしょうか?

もし、その牛を発見したら、速やかに脱落した耳標の再発行を行いましょう。

耳標を装着しないまま牛を流通させてはいけないことになっています。

堅実な酪農経営には、定期的な耳標管理をすることも大切です。

                                                                                               

詳しくは、()家畜改良センターのWeb・個体識別情報検索サービスに記されています。

https://www.id.nlbc.go.jp/data/zihyou.html

暖を求めて

厳寒の十勝、O牧場にうかがいました。
牛たちは、太陽を全身に浴びようと、横向きになっています。
寒い日ほど、そうするそうです。

エサを食べて、ベッドで休息し、その後に暖がほしい牛たちは、日だまりにやってきます。
「若い牛が多いかな」とOさん。

ちなみにO牧場は、太陽の光が入るように、ホールディングエリアを南向きに設計してあります。