伏流式人工湿地(ヨシ濾床)浄化システム

2005年に根室管内別海町のI牧場に初めて導入され、本誌2006年9月号、2007年6月号、2008年8・9月号で解説された「伏流式人工湿地(ヨシ濾床)浄化システム」です。

I牧場では1日に出るミルキングパーラー雑排水は約17t。
雑排水には、パーラーの洗浄水のほか、廃棄乳(治療中で出荷できない乳など)も含まれます。
それが見事に浄化処理されています。

このシステムの良い点についてIさんは、「廃棄乳が入れられること。そして、ほとんどメンテナンス、維持費がかからないこと。落差を利用しているので、電気代はポンプ1台分だけ」と言います。

一番下の段(4段目)からは、きれいに浄化された水が流れていました。

道内最大級のTMRセンターだから、これも最大級

昨年の10月に稼働した根室管内別海町の西春別TMRセンター(構成員18戸)は、圃場面積約1600ha、乳牛頭数約4000頭(経産牛約2200頭)で、圃場面積、乳牛頭数は道内最大級です。

供給TMRは、搾乳38kg、搾乳30kg、乾乳前期、乾乳後期、育成の5種類。
それぞれ1個・約900kgで、圧縮バッグにして配送しています。

そのTMRを混合するミキサーは26.9立米。
その大きさには驚きです。
しかも、それが2台!

バンカーサイロも超巨大。
幅15m×長さ75m×高さ3mで、それが15基もあります。
さすが最大級!

金ぐしと炭カル

十勝管内M牧場は、金ぐしと炭カルを常備しています。
金ぐしで背中や尻をこすってやると牛は大喜び。
とくに初産牛は、搾乳時にこすってやると気が紛れて、搾乳がスムーズにいくそうです。
炭カルは、ベッドに汚れた部分があれば、汚れを除去して、すぐに撒きます。

今の「サイレージ」「TMR」の水分は何%ですか?

「飼料の水分含量を知らずに飼料設計はできません」
「しかも水分含量は時々刻々と変化しています」
という岡本全弘先生(酪農学園大学・酪農学部・家畜栄養学研究室)。
その岡本先生が「手作り乾燥装置」を考案・作成したことは、本誌2007年10月号でご紹介しました。
これは手軽に作成でき、簡単に持ち運びができる超優れものです。

この「手作り乾燥装置」とはどういうものなのか、どのようにして水分測定をするのか、を岡本先生に解説していただき、ビデオ撮影しました。
ただいま編集中です。
近々、本誌の「お役立ち付録DVD」に盛り込まれる予定です。

今年の一番牧草の栄養価と品質はどうですか?

6月前半の北海道は雨続き。
「平均降水量は平年の1.8倍、平均日照時間は平年のわずか4割」とのことで、農作物の生育や作業が心配されていました。
とくに牧草は、収穫作業が遅れることでの影響が心配され、やきもきしていました。

そして今週、ようやく北海道らしいスカッとした青空となりました。
そして昨日の札幌市の最高気温は31℃。
近郊の江別市をまわったら、牧草収穫作業に追われていました。

農業改良普及センターによれば、「(石狩地区の)牧草の収穫作業は平年よりも4-5日遅れ」。
そして、「この時期の4-5日遅れは影響が大きく、栄養低下がかなり心配される」とのことです。
また、「雨が続いたことで、牧草の下部が蒸れている場合もあり、それがカビにつながることも心配される」とも話していました。