ふっかふか

 

十勝管内のT牧場で、朝のベッドメイクが終わったところです。
敷料の麦稈をこんなに豊富に入れてもらって、牛達は気持ち良さそう。

T牧場は、経営戦略の一環として、家畜市場から安価な牛(平均10万円ほど)を
購入してきて子を産ませ、そして搾ることにも取り組んでいます。
安価な牛とは、廃業する牧場から出された牛や長期不受胎牛、
肢蹄に支障のある牛などです。

導入後(隔離検査後)、まず治療して、繁殖能力を回復させることから始まります。
だからカウコンフォートには、とても、とても、気をつかっています。

このようしてT牧場は、乳牛としての生産寿命を延ばすことに貢献しています。

さらに詳しくはDairy Japan 10月号の特集をご覧ください。

オンファーム・カルチャー

十勝管内のY牧場を訪問したら、事務所に「生うに」の発泡スチロール箱が置いてありました。
何かと思って尋ねたら、それは、乳房炎を発見したときに牧場で乳房炎乳を培養し、原因菌に基づいて治療方法を決定する「オンファーム・カルチャー」の培養器の手作りカバーでした。

「乳房炎原因菌の特定は、検査に出して結果が帰ってくるまでに通常3日、菌種によって4日かかることもある。その間に、乳房炎がどんどん進んでいく場合もある。自分で培養すると、遅くても48時間で判定できるし、それによって薬剤の選定を素早くできる」とYさん「オンファーム・カルチャー」の利点を話してくれました。

また、「ただ単に牧場で培養するだけではダメ。下手すると大きな間違いにつながる可能性もある。その牧場の傾向をきちんと把握して取り進めることが大事だ」と注意点も加えてくれました。

「オンファーム・カルチャー」について詳しくは、Dairy Japan 2012年2月臨時増刊号「乳房炎の防除–乳質向上と免疫力アップ–」をご覧ください。

この時期の観察が一番大事

十勝管内T牧場の、乾乳牛群の飼槽です。
乾草に雨や雪が当たらないように被せているカバーは、
高速道路パーキングエリアの売店の屋根部材だそうです。

「この時期(とくに乾乳後期)の観察が一番大事」というTさん。
一日に何回も様子を見に行きます。
そうした綿密な管理があって、牛達の肋は見事に開張しています。

コンパクトながら一目瞭然

十勝管内・T牧場の手作り「牛群管理盤」です。
文具店で売られている「卓上のホワイトボード」と「マグネット」で、
「今現在、どの牛が、どの群にいるのか」をビジュアル表示するものです。
コンパクトながら一目瞭然で、T牧場ではとても重宝しています。

「サプリメント容器」装備の一輪車

根室管内のT牧場は54頭繋ぎ牛舎で、分離給飼しています。
脂肪酸カルシウムは嗜好性の向上をはかるため、ビートパルプと一緒に給与します。
そのとき便利なのが、この「サプリメント容器」を取り付けた一輪車。
ご覧のように、ディッピング剤の容器を縦半分に切って利用したものです。