業界初「消化液の河川排水処理システム」稼働

北海道江別市の(株)カーム角山(川口谷仁社長、経産500頭・未経産500頭)が、「バイオガスプラント消化液の河川排水処理システム」を稼働させました。
その背景には、消化液の余剰、過剰施肥があります。
同システムは、既存の消化液貯留槽1基を改装して内部を区切って、脱窒槽、BOD酸化硝化槽を設け、それぞれにエアレーター(表面曝気機)が装備されていて、消化液を河川放流基準まで浄化します。
これで消化液を圃場で有効活用し、余剰分は浄化処理して環境負荷低減できるようになりました。
※詳しくは来週発売のDairy Japan 12月号で。

国旗

釧路管内の(株)伊藤デイリーは、フィリピン人技能実習生のために同国国旗を掲揚しています。
「皆、想像以上に喜んでくれている」とのこと。
海外視察に行った際に、日の丸を用意して迎えてくれて感激したときの経験から思いついたそうです。

なお、この写真、撮影しようと思ったときに、ちょうど風が吹いてくれました。
まさに、追い風でした。
※詳しくはDairy Japan 11月号

シカ柵

北海道ではエゾシカによる農業被害が常態化しています。
釧路管内のI牧場は昨年、高額の投資を覚悟し、約40haの更新草地の周囲にシカ柵を張り巡らせました。
すると、「新播はこれほどきれいに生え揃うものなのか!」とIさんは驚き、「反収が2~3割増えた!」とさらに驚いたと言います。
そして、「鹿はリード(カナリーグラス)を食べない。つまり鹿が食べ残した栄養価の低いリードを牛に喰わせ、栄養価を上げるために購入飼料を増やしてコストを上げているようなものだ」と嘆いていました。
粗飼料自給率を上げるためには、鳥獣被害対策事業の拡充も必要ですね。

飼養密度

目標とする飼養密度は搾乳牛群も乾乳牛群もベッド数の85%以内としているK牧場です。
85%の理由を聞くと「自分が牛だったら、このくらいなら安心して寝られるから」と笑うKさん。
85%の搾乳牛舎を見わたすと、なるほど納得。
空いているベッドがすぐそこ・ここにあり、少し歩けば居心地の良い寝床でゆったり寝られます。
高乳量(平均41kg/日)・繁殖好成績(妊娠率34%)は、こうした飼養環境も影響しているはずだと思いました。
詳しくは、本日発売のDairy Japan 10月号で。

根本原因は何?

牛達の調子が悪いとき、「一つのことだけにポイント当てても全然良くならないことは、皆わかっている。でも焦り、悩むと、そこだけしか目に入って来なくなる」と、ご自身の経験談を明かすK牧場。
「そうなると、わけのわからないところにハマっていく。特効薬的な物を聞くと、それに飛びついてみたり。この薬は効く、この注射は効く……とか」と続けます。
「そうではなくて、なぜ飲ませなければならないのか、なぜ注射を打たなければならないのか、原因があることを忘れてしまう」
「そもそも飼養環境を良くすれば、それらを使わなくても良かった、というケースが多いね」と吐露してくれました。