「牛の絵」子ども達の作品展

北緯40度に位置する酪農の町「幌延町」。
今回は同町の農協を訪問した際にお目にかかった子ども達の絵です。

写真にあるのは、同町農協が主催する「酪農フェスティバル」にて
小中学生を対象とした「牛の絵コンテスト」の入賞者の作品です。
どれも素晴らしく、着眼点がそれぞれ違うのが面白いところです。
審査は、“絵心のある”同町酪農家により行なわれるそうです。

農協職員さんは、「酪農の町として、子ども達には牛とふれあい、
よく観察してもらいたい」とのことでした。

酪農フェスティバルは、毎年7月に行なわれ、今年で3年目。
それ以前は農協が行なう組合サービスの一環だったそうですが、
3年前からは町民を巻き込んだお祭りとして行なっているそうです。
毎年、一般の町民が300人以上集まるそうです。

身近なもので暑熱対策

今年も処暑を過ぎたというのに、残暑に苦しめられますね。
北海道の酪農地域でも街中でも、
今年の暑さは去年と比べてキツいという声を聞きます。

そんな今年ですが、根室管内にあるK牧場では、
手軽にできる家庭用スプリンクラーを使った暑熱対策を実践しています。
もともとは牛舎屋根の上で使用していたのですが、
「屋根よりも牛対に直接の方が効果あるんじゃないかと思った」とのことで、
牛舎内の水飲み場付近の柱に設置。
連日30℃を超えていて人でも苦しいくらい暑い日は、
日中2時間ほど散水することで、「牛は喜んで集まってくる」そうです。

夏場の暑さは、人も牛もちょっとしたアイデアで乗り切りたいものですね。

気持ち和む牛舎の絵

十勝管内にあるI牧場の牛舎の壁は、見ているだけで気持ちが和みます。
同牧場には2年前に建てた新築牛舎と、昭和53年に建てた古い牛舎があります。
その古い牛舎の壁一面に、牛の絵が描かれているのです。

4年ほど前に、同牧場で働いてくれていた漫画家志望の方が、
ペンキとスプレーを使って絵を描きたいと、
写真のような絵を描いてくれたそうです。
最初、Iさんは描いてもらった絵を気にしていなかったそうですが、
その後、Iさんが気持ちの沈んでいたとき、
この絵を見たら自然と気持ちが明るくなったそうです。

やはり、人の描いた絵には心を動かす力があるのかもしれませんね。

キャッチコピーを牧場に

根室管内にあるH牧場の牧場看板は、普通の看板とは違う点があります。
一つは、牧場看板自体が先代の手作りであるということ
もう一つは、看板の裏には看板を立てると同時にキャッチコピーが刻まれていること

最近では、牧場看板は業者に依頼して立てられるものが多く、
そこにデコレーションをする農家もいます。
しかし、H牧場の看板は手作りであるとともに、
道路そばに立てられ、とても存在感を発揮しています。

その看板の裏には、「乳が流れる緑の大地」と刻まれています。
この言葉についてHさんは、
「草地主体のこの土地で牛を飼い、乳を搾る。
そのイメージを一言でうまく表していると思う」と話してくれた。
「裏にこれが書いてあるだけで、雰囲気が良い」とも。
最後に、「色が薄くなってきたから、綺麗に塗らなきゃな」とHさんは笑って言いました。

自らのモチベーションを駆り立てるためにも、
また、通りがかる人々に自分の牧場をPRするためにも、
牧場のキャッチコピーを持つということは、とても素晴らしいものではないでしょうか?

ミルク缶の再利用

根室管内のN牧場では、今では使わなくなったミルク缶に色を塗り飾っています。
牛柄に塗られたミルク缶は、処理室の入り口に花と一緒に置かれており、
入り口付近が華やかになっています。
これは、牛大好きな娘さんが自分でペンキを使って牛柄を描き、
色が薄くなってきたらその都度塗り直して綺麗にするそうです。
自宅にはたくさんの牛グッズも揃えており、
「やっぱり牛飼いだから牛好きだし、牛グッズも飾りたい」と言います。