北海道江別市の関ファームは先月、52頭繋ぎ牛舎の屋根に160枚から成る20kw発電規模の太陽光発電のソーラーパネルを設置しました。
このシステムは本田技研工業(株)の系列会社である(株)ホンダソルテック製で、販売・施行は(株)アクト(本社/北海道帯広市)です。
導入のきっかけは、同牧場が所属するサツラク農協(札幌市)青年同志会の勉強会で、酪農を消費者にアピールしていくうえで「エコ」がテーマとなり、もともと「牧場は太陽光発電に最適な条件にある」と考えていた同牧場が試算モデルになったことと、今なら国の補助と売電価格の優遇があることでした。
同牧場は、発電された電力を牛舎と住宅に分けて利用しています。
牛舎では搾乳ユニット自動搬送装置の充電と電燈で利用していますが、発電量はそれをはるかに上回り、余剰分は買価の2倍の価格で売電しています。
同牧場の川口谷さんは、このシステムを導入してから「節電を心がけるようになった。10年間で投資を回収できる試算だが、今のところ、すでにその上を行っている」と言います。
また夏は、パネルにより屋根から牛舎内に伝わる放射熱が和らぎ、暑熱対策となることも期待しています。