家畜堆肥で多様な土壌微生物叢の土づくりを:エコファーマー全国交流会で

2012 年 1 月 13 日

Filed under: — admin @ 4:38 PM ニュース

1月12日(木)、埼玉県深谷市内で、エコファーマー交流会が開かれ、全国から約200名が参加した(主催:全国エコファーマーネットワーク、事務局:日本土壌協会)。全国のエコファーマーが20万戸を超え、販売農家戸数の約1割に達した現在、先駆的な取り組みを行なっている農業者らが集り、消費者、流通関係者らと、情報を共有するために開かれたもの。

農水省環境対策課の鈴木良典課長が「農地の除染及び農作物への吸収抑制対策」を講演。農地の除染費用は、本年1月1日に施行された放射性物質汚染対処特例法に基づき行なわれるなどと述べ、安全な農産物を供給する産地体制の構築を支援する、とした。

基調講演で、東京大学名誉教授の松本聡氏が「微生物が息づく土づくり」と題し、家畜堆肥を適切に使用した多様な土壌微生物叢に基づく農地の維持と環境保全型農業の重要性を強調した。

事例として「消費者との絆で築いた安心農産物生産体制の構築」(埼玉県:農事組合法人埼玉産直センター・木村友一代表)、「生産者、消費者、企業、地域を繋ぐ経営の展開」(兵庫県:有限会社夢前夢工房・衣笠愛之代表)が発表された。

二つとも、生産者が主体となり、消費者や地域を巻き込み幅広く営農しており、「誇りのもてる農業者へ(木村氏)」、「夢は叶えるもの、そして伝えるもの(衣笠氏)」などと述べた。共通項は「連携」と「変革させる力」だ。(文責:関東支局)

宇都宮賞は枳殻勝久氏と佐藤裕司氏に

2012 年 1 月 12 日

Filed under: — djito @ 9:45 AM ニュース

(財)宇都宮仙太郎翁顕彰会(理事長=黒澤信次郎氏)は11日、今年度「第44回宇都宮賞」の表彰者を以下のとおり決定した。
表彰式は宇都宮仙太郎翁の命日にあたる3月1日に札幌市で開催される。

【酪農指導の部】根室市/枳殻勝久(きこく かつひさ)氏
ホクレン代表理事副会長、中央酪農会議理事、日本酪農乳業協会副会長、ジェネティクス北海道副理事長、北海道酪農畜産協会会長など、酪農畜産会における多くの要職に就き、北海道のみならず全国的な生乳需給調整対策をはじめ、牛乳乳製品の普及促進、乳・肉牛の改良増殖の促進など、酪農畜産経営の安定向上や生産振興に努めた。

【酪農経営の部】猿払村/佐藤裕司(さとう ゆうじ)氏
乳牛改良、良質粗飼料の確保、きめ細かな飼養管理による生産効率の向上などの取り組みにより、平成13年から10年にわたり平均乳量1万kg以上を維持し、収益性の高い酪農経営を実践努力している。JAひがし宗谷代表理事組合長に就任後、大型生産法人を基軸としたTMRセンターの設立に尽力するとともに、後継者、担い手の育成と確保を図るため、研修、実習の受け皿としての雇用を含めた受け入れ体制の確立に尽力した。

国際酪農連盟日本委員会:光岡賞(23年度)は齋藤忠夫氏に

2012 年 1 月 11 日

Filed under: — admin @ 4:19 PM ニュース

国際酪農連盟日本委員会(JIDF)は、
平成21年度に創設したJIDF光岡賞の平成23年度の受賞者に、
下記の研究者が決定した、と発表した。

受賞者 :齋藤 忠夫 (さいとう ただお)氏
所 属  :東北大学大学院 農学研究科・教授
生物産業創成科学専攻食品機能健康科学講座
動物資源化学分野
研究題目:プロバイオティック乳酸菌の機能性に関する研究

なお、平成24年2月6日(月)に表彰式および記念講演が行なわれる。

*光岡賞:光岡知足博士(東京大学名誉教授)が、国際酪農連盟(IDF)からメチニコフ賞(微生物学部門)を授与された際、同博士の意思により、その賞金をJIDFに寄付され、それを基に設けられたもの。
*メチニコフ賞:腸内フローラの重要性を指摘したメチニコフの著作「長寿の研究:楽観論者のエッセイ」発刊100年を記念して、IDFとパスツール研究所らの協賛を得て設けられた賞。発酵乳の研究(微生物学部門、バイオテクノロジー部門、栄養と健康部門)に対して、優れた業績をあげた科学者に授与される。(文責:関東支局)

震災から浮かんだ三つの課題へ取り組む

2012 年 1 月 6 日

Filed under: — maetomo @ 1:00 PM ニュース
年頭挨拶をする古川紘一会長

年頭挨拶をする古川紘一会長

 日本乳業協会ら乳業13団体は1月6日、都内で平成24年新年賀詞交歓会を開催した。開会に際し乳業協会・古川紘一会長は東日本大震災による多くの被災者に対して「一日も早い復興と自立をお祈り申し上げます」とお見舞いを述べた後、「乳業の課題は、生乳から製品までの安全性の確保、乳業工場におけるエネルギー確保、乳業工場や在庫、流通拠点などの再配置やトレーサビリティを含めたリスク対応であり、乳業協会としてこれら三つの課題を検討し、問題点を洗い出し、本年度中に対応を具体化していく」などと挨拶した。

 乳業団体の賀詞交歓会では「牛乳で乾杯」が恒例となっているが、今年は福島県の酪農乳業の復興と発展への想いを込め、福島県産牛乳が乾杯に供された。

乾杯で提供された福島県産牛乳

乾杯で提供された福島県産牛乳

乳用牛評価報告を発表

2011 年 12 月 27 日

Filed under: — maetomo @ 5:47 PM ニュース

家畜改良事業団は12月27日、乳用牛評価報告2011年-11月を発表した。同期の総合指数全国1位は北海道・石崎直さん所有の「エンドレス ジユデイ L フロステイン」で総合指数+5,675、乳代効果+243,259だった。
2位はヘンカシーン ヒラリー デイ ハーシエル(北海道・五島順二さん)、3位はシーレーク プレミアム ヒラリー ET(北海道・株式会社SEA?LAKE)だった。

牛乳の放射性物質規制値は50ベクセル/kgに:来年4月から

2011 年 12 月 22 日

Filed under: — admin @ 11:00 PM ニュース

厚労省は12月22日、薬事・食品衛生審議会:放射性物質対策部会に、食品中の放射性セシウムの新しい規制値を提示し、了承された。「一般食品」は1kg当たり100ベクレル、「乳児用食品」と「牛乳」は同50ベクレル、「飲料水」は同10ベクレルとした。原則として来年4月から適用する方針。

新しい規制値は食品を4つに分類。「飲料水」を、世界保健機関を参考に1kg当たり10ベクレルと厳しく設定。「料理などにも多く使うため、より安全を求めた」としている。野菜類、穀類、肉・卵・魚・その他は「一般食品」にした。

「乳児用食品」は、「乳児用」の表示許可を受けた粉ミルクのほか、乳児向けのベビーフードや飲料、栄養食品など。大人より放射線の影響を受けやすいとして、上限を「一般食品」の半分にした。

牛乳・乳製品は「牛乳」(加工乳・乳飲料含む)と、その他の乳製品(乳酸菌飲料、はっ酵乳、チーズなど)を「一般食品」に分類し、二つに分けた。

粉ミルクの同50ベクレルは飲料水より高い、と指摘もあったが、同省は、飲用時には約7倍に薄めるため、実際は飲料水より厳しいと説明した。

同省によると、この値の上限で食べ続けても年間被曝線量は0.8から0.3ミリシーベルトで、食品からの被曝上限とした年1ミリシーベルトを下回り、実際の被曝はさらに低いとしている。(文責:関東支局)

エコバックを展示:容環協が「エコプロダクツ2011展」に出展

2011 年 12 月 15 日

Filed under: — admin @ 7:24 PM ニュース

12月15日から東京都内で開かれた日本最大級規模の展示会、
「第13回エコプロダクツ2011」に、全国牛乳容器環境協議会(容環協)が、
今年も出展した。

出展は、牛乳パックのリサイクルの現状を展示、
あわせて、全国パック連と協働で、紙パックの再生紙つくりなども行われ、
多くの人たちが立ち寄った。
容環協の年次報告によると、最新データではパックの回収率は43.5%。
その殆どが再生紙としてトイレットペーパーなどの原料となっている。

また「牛乳パックで遊ぶ・学ぶ」コンクールで
最優秀賞を受賞したバック(宮城県涌谷第一小学校3年・南部彩華さん)
なども展示された。

乳業では、明治が軽量の牛乳ビンや物流の変更による環境負荷の軽減、
明治飼糧が、エコフィード認証を受けた「もろみ(醤油)粕」などを展示した。

同展示会は、17日(土)まで開かれ、期間中、「エコ(環境)」をテーマに
多くのセミナーやイベントなども開かれる。(文責:関東支局)

容環協ホームページ:http://www.yokankyo.jp

乳用牛評価報告2011-12月(国際評価トピックスと概要)を公表

2011 年 12 月 14 日

Filed under: — admin @ 6:14 PM ニュース

家畜改良センターは12月14日、乳用牛評価報告2011-12月(国際評価トピックスと概要)を公表した。
それによると、
主な形質でトップの国内牛は次の通り。
総合指数:エンドレス ジアンビ(所有者GH)
乳量:ライブストック モンブラン(同TAIC)
乳脂量:NLBC プロシオン アメトリン(同LIAJ)
乳蛋白質量:JHG アマルテア ブレゲンツ ET(同NLBC)
乳器:ジレット テイーウエーブ スパーリング ET(同GH)
決定得点:ミッドフィールド CCM アイオーン(同GH)
*赤本掲載基準による順位で、5位以内の牛を対象にした結果。

また、上位100位以内の国内牛は、
総合指数では、赤本掲載基準:40頭、CD掲載基準:12頭となっている。

詳細な資料は、家畜改良センターホームページ
(URL: http://www.nlbc.go.jp/)に掲載してあるので、
あわせてご覧下さい。(文責:関東支局)

テトラパック、東日本大震災被災地へ移動図書館を寄贈

2011 年 12 月 13 日

Filed under: — admin @ 1:00 PM ニュース

牛乳パックなどの大手、日本テトラパック社(本社:東京)は、東日本大震災への復興・再生支援の一環として、同社の所属するグループ:テトララバルの支援をもとに、日本ユネスコ協会を通して、移動図書館を寄贈した。

これは、図書室を失った子供たちに本を届けるというユネスコ活動に賛同したもので、宮城県気仙沼市に移動図書館となるバスを贈った。同市では「この移動図書館で市内57ヶ所に本を届ける。今後の復興のためにも役立つ」としている。

日本ユネスコ協会は、「一般の関心がだんだん薄れていく中で、被災地の復興計画はなかなか進んでいない。息の長い支援に協力していただいて嬉しい」とコメントしている。日本テトラパックは来年以降も、被災地のニーズに応じた継続的な支援を展開していく、としている。

「新・畜産環境保全指導マニュアル」:中央畜産会

2011 年 12 月 9 日

Filed under: — admin @ 12:39 PM ニュース

社団法人中央畜産会は、家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」が平成11年に施行されたことで、平成22年に「畜産環境保全指導支援マニュアル」を発行したが、このほど加筆・修正した「新・畜産環境保全指導マニュアル」をリリースした。

同書は、家畜排せつ物を「処理」から「利活用」へ、をコンセプトに畜産環境保全をとりまく情報を掲載したもの。
A4判:192ページ 定価3150円(税込み)
*問合せは、中央畜産会 事業第一統括部(情報業務)
 電話03-6206-0846  URL:http://jlia.lin.gr.jp/

弊誌も、すでに酪農場の現場向けに「もっと知りたい環境対策 糞尿を宝にし、搾乳排水を浄化する」 を増刊号として出版している。
「耕畜連携」をキーワードに、また搾乳排水を金魚の飼える水質まで浄化する事例など、基礎と応用をレポートし、環境対策を掘り下げている。
お申し込みは電話:03・3267・5201 また弊社ホームページからもできるので、
あわせてご利用ください。

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