牛の引き方研修会

十勝乳牛改良同志会連合会(小椋茂敏会長)は3月27日、十勝農協連・家畜共進会場で「第16回 乳牛ジャッジングコンテスト」を開催しました。
当日は200人以上が参加しました。

それに併せて、「ジュニアリードマンへの牛の引き方研修会」も行われました。
ジュニアとは高校生以下のみなさんです。
今回のメイン講師は、杉浦尚さん(十勝ホルスタイン協議会・副会長、帯広市/酪農家)です。

牛を引くときの人の姿勢、人と牛の歩調のとり方、引くときの牛の頭の角度等々、講師から手とり足とりで学びました。
杉浦さんは、
「牛を好きになってください。牛と仲良くなることを心がけてください」
「普段から牛と触れ合って、調教して、準備段階からきちんとしておかないと、ショウで良いパフォーマンスはできません」
とアドバイスしてくれました。

自分の責任と役割を見つめる「会」に

第43回 宇都宮賞を受賞した奥孝氏の祝賀会が19日、地元の富良野市で開催され、全道各地の酪農家仲間や関係者など約120人が参加しました。
(授賞式の模様、奥孝氏の功績は3月1日付けのDJニュース、本誌4月号を参照してください)

そこではまず、東日本大震災の被災者に黙とうが捧げられました。
そして、発起人代表の磯江敏昭氏は、
「このたびの災害の大きさと原発事故の不安で、祝い事の自粛ムードにあるなかで、あえて開催させていただいた。それは、それぞれのお立場で今一度、自分の責任と役割を見つめていただけるような会にしたいと思ったからで、その主旨をご理解いただきたい」
「過去に例を見ない災害からの復興と再生のためには、みなさんのそうした意識によるところが大きいし、当然、成し得るものと確信している」
と挨拶しました。

北海道からも、被災地に向けて自分ができることを考え、実行し、一日も早い復興を祈っています。

「ほくれん丸」品川港に向けて運航再開

十勝農協連等は17日、帯広市で「十勝酪農フォーラム2011」を開催し、酪農家、JA職員、関係機関職員など約100名が参加した。
その冒頭で、ホクレン帯広支所・石村正志次長が、東日本大震災による北海道の生乳受託・販売状況、資材関係の状況などの緊急報告を行なった。

同氏はまず、「被災された皆様には心から哀悼の意を表します」と述べ、その後、関東向けに生乳を運ぶ「ほくれん丸」は2隻とも無事だが、茨城県の日立港の復興めどが立たないため、運航先を東京都の品川港に変更し、17日から運航再開することを報告した。
なお、従来の日立港までの運行時間は約20時間だが、品川港までは30時間。
都府県の乳業工場が計画停電下における稼働であること、製品を運ぶ燃料が不足していること等により、道内で製造受託した牛乳を運ぶ。

配合飼料については、釧路工場は津波の影響で13日まで立ち入れなかったが、津波警報の解除とともに製造が再開された。
肥料工場については、広尾工場は肥料集積所の一部が水に浸かったが、供給については問題ない。

生産者だからできる、こだわりのシュークリーム

来週発売のDairy Japan 4月号の特集は「酪農の6次産業化」です。
その取材で、ニセコ町の高橋牧場に「成功までの道のり」をうかがいました。

15年前から製造・販売を手がけている高橋牧場。
今の商品は、アイスクリーム、のむヨーグルト、スイーツ(プリン、バームクーヘン、シュークリーム、ロールケーキ、カステラ、チーズケーキなど)です。

「われわれはスイーツのプロではないが、プロが唸るものをつくっていかなければならない」と高橋さん言います。
その一例は、シュークリーム。
高橋牧場のクリームは牛乳をたっぷり入れているから非常にやわらかいのです。
だから注文をもらってからシュー(皮)に注入し、いわば吸いながら食べてもらいます。
「そういうものは、プロはつくらない。それが許されるのはプロではない農家だから。われわれは味で勝負あり、そういうポリシーを持って、ぶれないことが大事だ」と高橋さんは言います。