蹄の健康をもう一度

現在編集中のDairy Japan4月号の連載「誰にも聞けない酪農キーワード」は、蹄底潰瘍がテーマです。
本誌読者の皆様は、常に蹄の健康に注意を払っていることと思いますが、お手元に届きましたら、ぜひご一読ください。改めて蹄を考えるきっかけになると思います(発刊までまだ1カ月強ありますが……)。
本稿の「はじめに」では著者が、蹄病で脚が痛い牛の行く末を「生産寿命の短縮」と表現しています。それは、脚の痛みによって採食量の低下や固め喰いをし、蹄病以外の疾患にかかりやすくなってしまうこと、明瞭な発情徴候を示さなく成ることによる繁殖成績に低下、難産・子宮捻転のリスク増と、さまざまなリスクが高くなることにあります。それだけでなく、管理する人の労力も増加してしまいます。
裏を返せば、健康な蹄は、それらのリスクを低くし、乳量のロスを減らし、管理労力も増加しないことになり、メリットがたくさんあることになります。
著者は蹄底潰瘍の対策として、1.蹄を整える、2.横臥時間を確保する、3.栄養管理、4.蹄病の早期発見、をあげ、それらについて詳しく解説しています。
農場によって蹄病の発生傾向や発生要因はそれぞれだと思います。ぜひ、それぞれの農場の特徴や蹄病の発生傾向を踏まえて対策を考えてください。