8月号の読みどころ

201308最近突然暑くなってきました。牛もこの暑さでは参ってしまいますね。

皆さんも熱中症には十分注意してください。牛乳を飲んで対策を!

 

さて、今月発売のDairy Japan 8月号の読みどころを、ご紹介します。

8月号のルポ特集は「牛と人との良好な関係を築くポイント」です。

皆さん、牛と良好な関係を築くために心掛けていることはありますか?

牛と良好な関係を築くことにより、生産性の向上や作業の安全につながります。

当たり前ですがとても大事なことです。皆さんの農場と比べてみてください。

 

私個人的におすすめの記事は「離乳時の訓練で牛の積み込みをスムーズに」です。

大まかにいうと、「牛を訓練すると積み込みがスムーズになって良いよ」という内容なのですが、訓練のご褒美に角砂糖をあげるところが、想像すると可愛くてたまりません!

まったく関係ない話ですが、角砂糖といえばジブリ映画を思い出しますよね。

 

もうひとつ、皆さんはエドウィン・ダンという方をご存知ですか?

私は知りませんでしたが、畜産に携わる人々には知っておいていただきたい人物です。

8月号に詳しく紹介していますので、ご存じでない方は必見です。

 

ここで紹介したものはほんの一部にすぎません。8月号も充実した内容になっていますので、ぜひご覧ください!

 

世界でトップレベルのチーズ工房

cheese

北海道新得町にある共働学舎新得農場は、オールジャパン・ナチュラルチーズコンテストをはじめ、国内外の多くのチーズコンクールで賞評される、日本でもトップレベルのチーズ工房を持っています。

代表を務める宮嶋望さんは、米国のウィスコンシン州で酪農を学びます。そこで宮嶋さんが学んだことは、「米国の真似はしない」ということ。つまり、大規模・多頭化のシステマチックな酪農ではなく、高品質な生乳を生産することに意義を見い出しました。現在、粗飼料はすべて自給で、有機農法で栽培しています。

共働学舎新得農場は、さまざまな理由から社会での居場所を見つけられない人が、共に働く場でもあり、現在60名以上の方が酪農やチーズ生産、カフェなどで働いています。そこで、生乳生産だけでは、ここで働く人の生活を賄えない、とチーズ生産を始めます。

宮嶋さんはチーズ生産を始めるにあたって、フランス人でチーズの第一人者、ジャン・ユベール氏と出会い、「ここでしか作れない」チーズ作りのノウハウを教えてもらいます。

チーズ工房は牛舎との高低差を利用し、なるべく生乳を動力で移動させない設計になっています。ユベール氏の教えが「生乳に触るな」だったことから、こうした設計になったとか。この「生乳に触るな」が、新得農場のチーズ作りの原点だそう。

現在では新得農場の代名詞ともいえる「ラクレット」をはじめ、春季限定の「さくら」など多くのチーズが評価され、共働学舎で働くスタッフの生活を支えています。

そして、それらを守るため、原産地呼称制度の確立に向けて声を上げ続けています。