ロールでも自動給餌

今週お邪魔した十勝管内A牧場(75頭繋ぎ)では
自動給餌機を使っての飼養管理を行なっています。
しかし、その自動給餌方法は一般的なものと少し違います。

A牧場では、ロールベールサイレージを自動で
1日8回給餌できるシステムになっています。
1日に使うロールベールサイレージ2個をセットしておけば、
後は自動で決められた時間にカットされ、
ベルトコンベアーで自動給餌機に投入されるようになっています。

このシステムにより省力化を図ることができ、
「経営寿命が延びた」とAさん(60歳)は言います。

子牛専用車

1月13日付の北海道支局だよりの続編です。
北海道十勝管内のS哺育育成牧場では、子牛の集荷のために、宅配業者が使用していた箱車(1.5tカーゴトラック)を改造し、利用しています。
ちなみに定員は最大で12頭です。
内装は牛床マット貼りで、床は麦稈でフカフカです。

さらにこの車の工夫しているところは、本来バックモニターとして使われていたカメラを箱の内部に取り付け、運転席から子牛の状態をモニターできるところです。
これにより、荷台を開けずとも子牛をチェックすることができます。
輸送は子牛にとってストレスがかかるため、細心の注意を払っています。

バンカーサイロ上面の除雪

「今年は雪が多いし、寒さもきつい」と言う上川管内のTさん。
バンカーサイロ上面の除雪中です。
積雪地域の酪農ならではの苦労ですが、
「雪が積もるからサイレージは凍らないし、土壌凍結もない。苦あり楽ありだね」
とTさん。

それにしても約1週間分の給与量のサイロ上面(取り出し面から2から3m分)の除雪をするのは、
かなりの労力です。
そこでTさんは、家庭用の小型除雪機で除雪することも検討中だそうです。

食洗機でボトル洗浄

北海道十勝管内のS子牛哺育育成牧場では、哺乳ボトルや乳首の洗浄に飲食店で使われている食洗機を利用しています。
これにより一度に多くの哺乳ボトルと乳首を洗うことができ、なおかつ短時間で洗い終えることができるといいます。
こうして省けた時間を子牛の健康チェックに最大限活用することができます。
なお、洗浄後には次回哺乳時に向けて乳首を庫内で温めておくこともできます。

すべては子牛のために時間を費やすという気持ちが伝わってきます。

手作りハッチとヒーターで暖かく

冬の寒さ厳しい北海道十勝管内のI牧場では、生後間もない子牛を寒さから守るため、コンパネで手作りした専用ハッチを利用しています。
コンパネハッチにはホームセンターで買える小型ヒーターが装備されていて、ハッチにコンパネの屋根をすることで、中はとても暖かく保たれています。
I牧場のご主人は、「産まれたての子牛をいかに早く乾かすかが先決で、これで後の免疫力に差が出る」「濡れたままだと下痢や風邪をひく。人間と同じ」と言います。
子牛は乾くまでこのコンパネハッチで温めるそうで、だいたい2日くらいだそうです。

あと2日で2011年も終わり、ますます寒さが厳しくなってきます。
風邪をひかないよう、人も牛も寒さ対策は十分にしていきましょう。

みなさま良いお年をお迎えください。