暑熱対策にホールディングエリアでシャワー

ホールディングエリア天井に設置したスプリンクラーとファン
ホールディングエリア天井に設置したスプリンクラーとファン

写真は、三重県のある農場のホールディングエリアで、天井付近を写したものです。赤丸で囲んだ部分はスプリンクラーで、青丸で囲んだ部分はファンです。

この農場では、6月頃から暑熱対策の一環として、朝夕の搾乳の間、1日で最も気温が高くなる1時から2時頃に搾乳牛をホールディングエリアへ連れていき、シャワーを浴びてもらうようにしています。写真のスプリンクラーだけでは、全頭に十分な水が行き渡らないので、さらにホールディングエリア外からホースを使って牛達に水をかけてあげます。

この時間にシャワーを浴びてもらうのは、ヒートストレスに曝された牛体を直接冷やすことと、搾乳時には牛体がドライであってほしいから。そしてホールディングエリアでのシャワーなら、通路やベッドを直接濡らさずに牛体を冷ましてあげることができます。

このシャワーを始めた結果、暑熱期の乳量の落ち込みが少なくなったのはもちろん、夏期から秋期にかけての受胎率も向上したといいます。

牛達もシャワーの時間を心待ちにしていて、自主的にホールディングエリアに向かうといいます。