【エサの見直しはルーメン微生物に相談】(DairyPROFESSIONAL21・Part2より)
乳牛が活動し、乳を出すなどのエネルギーを生み出すのは、ルーメンがあるからで、ルーメン微生物が多く棲んでいるからです(1頭当たり数kg~数十Kgにもなるらしいです)。
蛋白質、脂質、炭水化物が栄養源となり、さまざまな形で牛は利用します。とくに炭水化物。デンプンと繊維の消化は極めて重要で、乳牛の栄養管理でまず考えることは、ルーメン微生物達が炭水化物から最大限エネルギー確保できるように見直すのが良いでようす。
繊維とデンプンはそれぞれエネルギー源に代わりますが(VFAというヤツです)、変わるスピードも変わったエネルギー源も違いまます。デンプン過多だと、それこそルーメンアシドーシスの危険も。
牛も、乾乳前・後期、泌乳前・後期などでエサのメニューが変わりますよね。よく言われていますが、ルーメン微生物にも準備がありますので、急に激しく変えすぎるとアシドーシスリスク大だそうです。
このように、エサの消化とエネルギー変換のことを考えながら、飼料設計・添加剤の給与などを考えていけると良いですね。ちなみに著者は、酵母培養物(イーストカルチャー)やモネンシン、カシューナッツ殻液などを紹介しています。
適切な飼料設計は、エサ代の節約にもつながりますよね。見直す際の参考にしてみてください。