発酵品質の良いサイレージ作りには、糖(WSC:可溶性炭水化物)含量の高い原料草が必要です。
糖含量は、地域、畑、番草、刈り取り時期、刈り取り時間などで、実にさまざまです。
そこで、失敗しない良質なサイレージ作りのために、増子孝義教授(東京農業大学)は「サイレージ診断」を提案しています。
その診断項目の一つが、原料草の糖含量です。
「診断を継続すると、成功と失敗の要因を探せる」と同教授は言います。
この糖含量の分析、今までは非常に時間がかかっていたうえに、分析方法が統一されていませんでした。
そこで同教授らは、スピーディな新分析方法を開発し、統一することにしました。
それにより来月から、北海道内の粗飼料分析センター(10団体)では、原料草の糖含量分析の受け入れを開始する予定だそうです。
低い糖含量の牧草地を特定し、対策を図ることにより、失敗しないサイレージ調製につながることが期待されます。