牧場ディスプレイ

十勝管内のS牧場は、牧場の各所に楽しいディスプレイ(装飾)が施されています。
事務所内外の壁に飾られた写真、ボード、ポップアートは見事なセンスです。
これらのディスプレイ、農場を訪問した人たちの目を楽ませてくれるだけでなく、牧場の家族全員が酪農生活を楽しんでいるものです。

6月は牛乳月間。
楽しい農場&美味しい牛乳を、どんどんPRしましょう。

牧場は太陽光発電に最適です!

北海道江別市の関ファームは先月、52頭繋ぎ牛舎の屋根に160枚から成る20kw発電規模の太陽光発電のソーラーパネルを設置しました。
このシステムは本田技研工業(株)の系列会社である(株)ホンダソルテック製で、販売・施行は(株)アクト(本社/北海道帯広市)です。

導入のきっかけは、同牧場が所属するサツラク農協(札幌市)青年同志会の勉強会で、酪農を消費者にアピールしていくうえで「エコ」がテーマとなり、もともと「牧場は太陽光発電に最適な条件にある」と考えていた同牧場が試算モデルになったことと、今なら国の補助と売電価格の優遇があることでした。

同牧場は、発電された電力を牛舎と住宅に分けて利用しています。
牛舎では搾乳ユニット自動搬送装置の充電と電燈で利用していますが、発電量はそれをはるかに上回り、余剰分は買価の2倍の価格で売電しています。

同牧場の川口谷さんは、このシステムを導入してから「節電を心がけるようになった。10年間で投資を回収できる試算だが、今のところ、すでにその上を行っている」と言います。
また夏は、パネルにより屋根から牛舎内に伝わる放射熱が和らぎ、暑熱対策となることも期待しています。

6月は「牛乳月間」/一人ひとりが消費拡大に努めよう

6月1日は「牛乳の日」、6月は「牛乳月間」ですね。
6月2日付け「DJニュース」にあるように、その「牛乳の日」に北海道大学で、「乳の新たな価値創造」研究成果の報告会がありました。

そのなかの一つ、「牛乳およびルテイン強化牛乳による肥満因子の制御」(松本恵特任助教)は、メタボリックシンドロームと牛乳の関係で、健康志向の消費者に対してインパクトのあるものです。

その内容は以下です。
○牛乳を毎朝食時に飲用することによって、インスリンの働きを助け、糖代謝が改善された。
 これはラット試験だが、ヒトに換算すると250ml程度の容量で作用が確認できた。
○ヒト試験で、1カ月間毎朝「水」または「牛乳200ml」を飲用したところ、血液データ、体組成に変化はなかった。
 つまり、牛乳の飲用は、摂取エネルギーが増加しても、肥満を誘引しないことが確認された。
○ラット試験で、牛乳にルテイン(抗酸化性・白内障抑制・脂質代謝改善がある)を強化することにより、身体活動量が増加し、脂質代謝が改善された。
 ということは、「ルテイン強化牛乳」は、高齢者やスポーツ愛好者の健康飲料としてうってつけになる可能性がある。

こうした情報、そして6月5日に発刊されるDairy Japan 6月臨時増刊号「ミルクの本」を活用して、「牛乳月間」はとくに、一人ひとりが「口コミ」で消費拡大に努めましょう。

早くも扇風機

札幌市に隣接する江別市のN牧場は今週の25日、早くも牛舎に扇風機を回していました。
「牛は暑がりだからね」とNさん。
人が暑いと思う前に、毎年、今頃から、換気扇を回すそうです。

ところが例年並みでないのが畑作業です。
遅れに遅れました。
「昨日ようやくコーンを播種した。こんなに遅れた年は初めて」とNさんは話していました。

とうもろこし播種作業ピーク


十勝です。
桜は満開、そしてサイレージ用とうもろこしの播種作業の真っ最中。
「雨と低温が続いて焦っていたよ」と満を持しての作業です。

北海道農政部は昨日、今シーズン第1回目の「農作物の生育状況」を発表しました。
それによると、牧草(草丈)、サイレージ用とうもろこし(播種)ともに平年より1日遅れとなっています。
乳牛の主食である粗飼料の出来は、生乳生産、酪農家経済を大きく左右するだけに、豊作を願うばかりです。

ただ、そうしたなか、どうしても頭の中をよぎるのは、東北・関東での牧草の放射性物質問題です。
現地のみなさんの胸中は、察しきれるものではありません。