子牛への気づかい

北海道十勝管内のK牧場は、子牛の居住環境を少しでも良好にしようと工夫しています。
カーフハッチの置き場には屋根をかけ、ハッチ周囲が雨で濡れたり、雪が積もらないようにしています。
また、大型カーフハッチの飼槽には写真のようにカバーをかけ、乾草に雨が当たらないようにしています。
ちなみにこれらは、すべて廃材を利用したものだそうです。

地場の特産品で、牛舎周辺のぬかるみ防止

オホーツク管内の興部町では、多くの牧場で写真のような光景を見ることができます。
地面に敷き詰められているのは“ホタテの貝殻”です。
同地域は地盤が粘土質ということで、
雨が降ると牛舎周りなどが泥濘化してしまうそうです。

今回うかがった牧場では、はじめに砂利を敷いたところ効果があり、
その上に、近くの海鮮物加工工場から入手できる
“ホタテの貝殻”を敷き詰めたところ、水はけが良く、効果てき面だということです。
なお、ホタテの貝殻を利用するにあたっては、
飼料に混入しないよう十分に注意もしています。

これは、同町の基幹産業である酪農と漁業をうまく連携させている一例です。
このように他産業との連携ができれば、また新たな発見がありそうですね。

酪農家ご婦人グループによる「チーズづくり体験講座」

「美留来(みるく)のゆめ」――留萌北部の天塩町、遠別町、宗谷南部の幌延町の3町の、酪農家のご婦人らによって、平成12年に設立された乳製品加工研究会です。

同会は25日、消費者交流と牛乳・乳製品の消費拡大を図ろうと「チーズづくり体験講座」を開催しました。
天塩町民を対象に呼びかけたところ、9名のご婦人が参加(うち3名は酪農家のご婦人)。
午前10時から午後3時まで、モッツァレラとストリングチーズづくりを体験してもらいました。

チーズづくり体験講座の後、ご主人の転勤により天塩町で暮らしている参加者の一人は、「もともとチーズは好きで興味があったし、せっかく酪農の町に住んでいるのだから、チーズづくりを体験してみたいと思いました。とても勉強になり、またつくってみたくなりました」と大満足の感想。

同会の会長である和田洋子さんも、「参加者の方々から、“これからも、こういう機会があれば、ぜひ参加したい”という声をたくさんいただきました。生産者と消費者が手を取り合える、貴重な体験でした」と十分な手応えを語ってくれました。

なるほど。臭気がない

冬を前に、堆肥・スラリー散布で忙しい時期ですね。
オホーツク管内のH牧場は、バイオガスプラントの消化液(発酵後の液肥)を散布しています。
消化液は「臭気がほとんどない」といわれています。
そこで、散布作業中のスラリータンカーの散布口に顔を近づけてみました。
すると臭気は、ほとんどありません。
ここまで臭気がないとは、驚きました。

上から目線

釧路管内のW牧場は、牛舎の上部から牛たちの様子を見わたせるようになっています。
普段とは違った「上から目線」で、牛たちの行動がよくわかります。
何時間でも見ていたくなります。

このような施設がなくても、梯子(はしご)などで、たまには「上から目線」で牛たちの様子を見ると、新たな発見があると思います。