メー!

Texel

野澤組の農場である「野澤北海道農場」(千歳市)にうかがいました。
同農場は酪農場であるほかに、日本では希少種の羊「テクセル種」の生産農場としても知られています。
そのテクセル種は高品質羊肉で、同農場産のテクセル肉はすべてアサヒビール園がお買い上げ。
アサヒビール園では「限定プレミアムジンギスカン」として大好評です。

そこで、その噂のテクセルを見せてもらいました。
羊舎に入ると、毛糸に包まれた、丸くてふわふわのテクセル達がたくさんいます。
牛もかわいいですが、羊もかわいいですねー。

羊の妊娠期間は150日で、同農場では季節繁殖しています。
秋(10月)から受胎し、春(3月)から分娩ラッシュだそうです。
同農場では、ラム(12カ月未満)とマトン(2歳以上)の中間である、フォゲット(1~2歳)で出荷しています。

ちなみに羊達の飼料は、チモシー乾草と配合飼料(羊用)だそうです。

光周期(light rhythm)

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冬至を過ぎ、これから徐々に日が長くなる「長日周期」なりますね。
「光」は、乳牛の生産性や繁殖性に影響することが知られています。
1日の日照時間と乳生産量には大きな関係があり、「短日周期」の季節には牛舎での点灯時刻を早め、長日条件にすることで乳量減少を抑制できることが知られています(「乳牛管理の基礎と応用」Dairy Japan刊)。

十勝管内の塚田牧場は、そうした「光周期(light rhythm)」をコントロールする照明システムを導入し、成果を上げています。
1日のうち16時間は明るく(150ルクス以上)、8時間は暗く(150ルクス以下)となるように自動制御しています。

このシステムを導入して、明らかに変わったこととして、塚田さんは以下をあげます。
1. 夕方の搾乳量が、朝の搾乳量よりも多くなった。
2. 繁殖が良くなった。
3. 牛達が気持ち良さそうに反芻するようになった。

そして、もう一つ、このシステムには想定外の効果があったそうです。
それは、「夜明けが遅い時期の朝、牛舎に行くときに、既に牛舎内が明るく点灯しているから、モチベーションがアップする」ということで、「明るいほうへ向かっていくのは気持ちがいい」と塚田さんは言います。

※詳細はDairy Japan 1月号をご覧ください。

今年もDairy Japan、そしてホームページ、Facebookをご覧いただき、誠にありがとうございました。
来年もまた、ご愛読のほど、お願い申し上げます。
皆様そして牛達にとって、来年が良い年になりますように!

漏電は予想以上にある!

北海道乳質改善協議会(11月22日)の事例講演で、ある地区で、牛舎のアースと漏電の実態を調査したところ、44.3%の牛舎で異常があったことが報告された。
その異常の内訳は、接地不良22%、絶縁不良17%、漏電ブレーカーなし24%、漏電ブレーカー不良9%など。

では、どうしたら良いのか具体策として、松井克之氏(GEAオリオンファームテクノロジーズ 酪農機械事業部次長)が「漏電の現状と対策ならびに漏電計の使用方法」と題して講演し、専門家に依頼して浮遊電圧(迷走電流、漏電)を診断することを勧めた。

乾乳処置で「乳頭テーピング」は有効

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北海道乳質改善協議会(11月22日)の事例講演で、JA伊達市・酪農家の白土健一郎さん(経産牛42頭)は、「乳質の向上に向けた取り組みについて」と題し、この3年間で取り組んだ内容として、施設改善、搾乳機械の更新、搾乳方法の見直し、飼養管理などを紹介した。

その成果は、体細胞数14万、リニアスコア2以下が47%、リニアスコア新規5が8%となり、乳房炎が減り、分娩間隔は448日が417日、個体乳量は7519kgが1万262kgとなった。

また、乾乳処置において、乳頭テーピング(乳頭マーキングテープ)は有効であることを紹介した。

写真=指を乳頭に見立てて、乳頭テーピングの仕方を紹介する、白土牧場の後継者・成太郎さん

PLテスターの試薬は3プッシュで

北海道乳質改善協議会(11月22日)の事例講演で、「PLテスターの反応と乳中体細胞数との関係」と題して草場信之氏(北海道NOSAI)は、
・乳房炎を拡散させないためには異常乳の早期発見と、その対応が重要である
・体細胞数7万以上は乳房炎感染を否定できない
と前置きし、「PLテスターは体細胞数10万未満を判定する精度が求められる時代である」と述べた。

そして、PLテスター試薬の量を、等倍(2プッシュ)、1.5倍(3プッシュ)、2倍(4プッシュ)、3倍(6プッシュ)したときの反応と体細胞数を調査した内容を示した。
その結果、反応の明瞭さから見て、「1.5倍量(3ブッシュ)が推奨できる」と解説し、「早期発見のツールとして、もう少し高率に検出できる診断試薬の開発が望まれる」と述べた。