牛乳減少者を減らす:「牛乳、飲もうよ!」の声かけを

あらゆる生産資材価格の高騰+増産抑制+猛暑+天候不順……まさに令和の酪農危機です。
もはや生産現場レベルでは対処不可能ゆえ、国家支援、しかも一時的ではない対応が必至です。

そんな中、ショッキングな調査結果がJミルクから今週発表されました。
それは、「牛乳を飲む機会・回数が減ってきている」と回答した消費者(=牛乳減少者)が10.1%で、昨年10月より4.4ポイント上昇したというもの。
6月に行なわれた「牛乳の購買・飲用の状況に関する緊急調査」の結果です(https://www.j-milk.jp/)。

牛乳減少者を減らす、少しでも牛乳の消費を回復させる—-そのために酪農乳業に関わる人すべてが今できることの一つは、「牛乳、飲もうよ!」と周囲の知人(一般消費者)に声かけすることではないでしょうか。
酪農乳業に関わっているがゆえのネタ(酪農話し、牛乳話し、等々)と併せて、ぜひ声かけを。

イラストは中央酪農会議のホームページ「酪農イラスト素材集」より(https://www.dairy.co.jp/)。

生産費高騰に対して今できることは?

先日、酪農家さんとの話の中で「エサ代が年間で600万円以上上がった」という声を耳にしました。これは、日本人の平均年収より高いです。人が一人雇えるほどの値上がりは、一経営体にとっては非常に大きいです。

では、それに対して業界では何ができるでしょうか。たびたび耳にする「酪農乳業界が一丸となって」という言葉の中には誰の、どのような行動が必要なのでしょうか? 役割ごとに考えてみました。

 

酪農家は

今できる管理面、ロスを見つけ、ロスをなくすにはどうするか考え、実践する(こういう時にDairyJapanは役に立ちます)。

今、生乳1Kgが何円で買われ、一方で、生乳1Kgを作るには何円の飼料やコストがかかっているのかを改めて知り、外に強く発信する。

 

組合組織、指定団体は

酪農家がおかれている現状を正しく把握する。

乳業メーカーに対しての乳価交渉

根本的に出口対策となる策の模索

 

乳業メーカーは

酪農家がおかれている現状を正しく把握する。

積みあがる脱脂粉乳、バター在庫の新たな出口、消費方法を考え、実践する。需要がコロナ禍前に戻らなかった場合に備えた対策を考える。

 

酪農家がいなければ乳業メーカー、組合は成り立たないですが、逆もしかりですね。今一度、各々の状況を理解し、大勢が意思を発することで、変わるきっかけが生まれるのではないかと思います。

皆さんが考えつく対策やお考えも、ぜひ教えてください。

チーズ作りに興味のある方、朗報です

【チーズ作りに興味のある方、朗報です】

明日の夜で急遽ですが、スペシャルなチーズ職人によるスペシャルなトークライブの開催お知らせです。

アメリカ・ウィスコンシン州で3月1~3日に開催された「ワールドチャンピオンシップチーズコンテスト(WCCC)2022」の受賞工房からお招きします。

・三良坂フロマージュ(広島)松原 正典(JCA理事)
「アカショウビン」 「富士山・炭」
・IL FIORETTO(イル・フィオレット)(大阪)山口 幸男氏
 「黒花 ~こっか~」★シルバー受賞(部門2位)
・ニセコチーズ工房(北海道)
 ・近藤 裕志氏 「ブルーチーズ 二世古 空【ku:】」(北海道)
日時:4/25(月)19:30〜 (21:30終了予定)
   ZOOMによるオンライン開催
  *メールアドレスに当日のZOOMの参加方法をお知らせします。
   お申し込みはYAHOOチケットサイトのパスマーケットからお願いします。
参加費 JCA会員・賛助会員  1,000円
    JCA会員ではない方  2,500円
    学生の方     500円
 *令和4年度新入会員の方も会員価格となります。
  会員申込は https://j-c-a.or.jp/entry

乾草ロールカー

群馬県の酪農家Yさんは、とにかくいろいろなものをご自身で作ってしまうワ〇ワ〇さんのような方でした。しかも、ロールを掴むグラブや育成牛舎など、作る物の規模が大きすぎる……。

「牛舎なんて簡単だよ!基礎打ってレベル出して〇×※▽して◇☆@〇して■▽●すればすぐできるよ!」とYさん。

私「へ、へぇ~!(ダメだ、後半まったく理解できなかった……工程の数が全然簡単じゃない!!)」とタジタジでした。

 

そんなYさんの力作がこちら。

「乾草ロールカー」(勝手に命名:編集部前田真)

機械でロールを載せ、あとは手で引きながらロールをほぐしながら給飼していきます(中の乾草はカット済みだそうです)。

かなりの効率化だと思いました。

「これすごいですね」と話すと

「はい!製作者私です!」とYさん。

楽しく取材させていただきありがとうございました!

 

 

寒さか換気か?

【寒さか換気か?】

先日伺った鹿追町のS牧場。北海道の農場をまだ見慣れていない私は、哺育牛舎を見て「寒くはないのだろうか」と疑問に思い尋ねました。

S曰く子牛の寒さ対策はまず、いかに早く乾かすか。あとはジャケットとヒーターでなんとか。それよりも、寒いがゆえに牛舎を締め切ってしまい換気されていないことの方が良くないとのこと。

寒さの対策をするか?換気を良くするか?皆さんはどちらを重視していますか?