デラバル株式会社が開催した「AMSカンファランス」に参加してきました。
AMS=Automatic Milking System、つまり搾乳ロボットをテーマにしたカンファランスです。同社が日本で搾乳ロボットを発表して20年が経過したといいます。そして今、労働力不足や労働負担の大きさから、搾乳ロボットへの注目は高まり、国内で急速に普及しました。
カンファランスではユーザーからの搾乳ロボットシステムの使い方、牛群管理ソフトの利用方法、課題などが伝えられたほか、同社の技術者から最新情報の提供、ロボット牛舎デザインの考え方など幅広い情報が提供されました。
搾乳ロボットは単に搾乳を自動化するだけでなく、各種センサーやそこから得られる情報の分析によって、乳牛の健康管理や繁殖管理、生乳の安全・安心にも寄与する総合システムになっています。今回発表したユーザーの皆さんは、搾乳からの開放で得られた時間をデータに基づいた牛群管理、そして牛の観察に割いているということが共通した声でした。今流行りの言葉でいえば、ICT、IoTを酪農でフル活用しているということでしょうか。
海外では放牧と搾乳ロボットを組み合わせたり、ボックス型の搾乳ロボットとロータリー式搾乳ロボットを組み合わせた複合型搾乳ロボットシステムを構築したりと、さまざまな形で活用していると言います。国内でも複数台の搾乳ロボットを設置した大規模農場を運営する例も散見されるようになりました。今回のカンファランスに参加して、搾乳ロボットとその利用には、まだ可能性がたくさんあると感じました。