今年は子牛に焦点 大動物臨床研究会

2011 年 11 月 26 日

Filed under: — djito @ 6:51 PM セミナー報告

第35回大動物臨床研究会(高橋俊彦会長)シンポジウムが26日、酪農学園大学で開催された。
テーマは連続シリーズ「牛の一生における管理」の3回目。

以下の四つの講演が行なわれた。
「子どもの身体と心の発達」立野佳子氏(札幌市白石区役所保健福祉部健康担当部長)
「たくましい乳牛に仕上げる育成の科学」岡本全弘氏(酪農学園大学名誉教授)
「乳用子牛の離乳移行期の栄養管理」大場真人氏(アルバータ大学農学部准教授)
「移行抗体と育成期のワクチネーションプログラムの考え方」田中伸一氏(ファイザー株式会社ライブストックビジネス統括部テクニカルサービス部長)

岡本氏は、初生子牛の耐寒性、初乳の給与法、初生子牛の第一胃発酵と反芻、適切な増体速度、反芻と第一胃内容物の粒度減少、反芻と第一胃内pH、濃厚飼料多給とTMRの選択採食による低乳脂率、咀嚼行動の監視法の開発を解説。

大場氏は、離乳移行期とは、子牛のアシドーシス、子牛への乾草給与、理想の離乳移行期間、離乳移行期の群管理を解説。

各氏は最後に、以下のように語った。
「畜産学と獣医学は今以上に相互に利用し合うことが現場産業に重要である」(岡本氏)
「栄養学者と獣医師とでは同じ疑問に対してアプローチが違うが、それはお互いプラスになる」(大場氏)
「固定観念を打ち破るようなチャレンジを臨床現場でお願いしたい」(田中氏)

花畑牧場のラクレット 農林水産大臣賞を受賞

2011 年 11 月 25 日

Filed under: — maetomo @ 10:31 PM ニュース
オール日本ナチュラルチーズコンテスト受賞者

オール日本ナチュラルチーズコンテスト受賞者

社団法人 中央酪農会議は11月25日、都内で「第8回オール日本ナチュラルチーズコンテスト」を開催した。同コンテストは国産ナチュラルチーズの製造技術向上と消費拡大を図るため、2年に1度開催されるもの。
今回、過去最高となる148点のチーズが出品され、最優秀賞である農林水産大臣賞には、北海道・花畑牧場「ラクレット」が選ばれた。
また、農畜産業振興機構理事長賞には北海道・(株)鶴居村振興公社酪楽館「鶴居シルバーラベル」が、中央酪農会議会長賞には宮崎県・(有)ダイワファーム「ロビオーラダイワ」が、審査員特別賞には広島県・三良坂フロマージュ「柿」が、それぞれ選ばれた。

経産牛名誉賞は小澤牧場(長南町)出品牛が受賞:千葉県乳牛共進会で

Filed under: — admin @ 8:37 PM 共進会

11月25日(金)、第59回千葉県乳牛共進会が千葉市家畜市場で開かれた。
出品は75頭。審査員は、高橋忠司氏(オールジャパンブリーダーズサービス)。

☆経産名誉賞・48カ月以上の部1位・BU
フリーランド ドレーク マリー(父ファオーラ デビージョ ドレーク ET)
出品:小澤健治氏(長生郡長南町)

☆未経産名誉賞・15月以上18月未満の部1位
グリーンサイド タイデイホープ サンチエス(父サンチエス)
出品:伊藤博氏(山武郡横芝町)

○12月以上15月未満の部1位
アクテイブデール GW デリア ET(父ゴールドウイン)
出品:糟谷英文氏(鴨川市)

○18月以上21月未満の部1位
ハイエクセル アレン ネツテイー(父ミッドフィールド CCM アレン ET)
出品:高橋秀行氏(八千代市)

○21月以上24月未満の部1位
ウイスタリアデール プロント デブラ(父プロント ET)
出品:藤平吉明氏(千葉市)

○経産:30月以上の部1位
ホウツクホルム ゴールデン ルーキー(父ゴールドウイン)
出品:高橋憲二氏(いすみ市)

○30月以上36月未満の部1位・BU
エリザベス ゴールドウイン トウイン ET(ゴールドウイン)
出品:藤乗幹久氏(茂原市)

○36月以上48月未満の部1位・BU
ミックランド ダンデイー プログレス(ダンデイー ET)
出品:高橋充氏(八千代市)

なお、共進会場ではオリジナルTシャツが販売され、東日本大震災への募金も
行われた。(文責:関東支局)

サプライズ Dr. ITO

Filed under: — maetomo @ 5:41 AM 未分類

Dr. カィザリンク、Dr. グターボック、Dr. ハインリック、Dr. オルブライト、Dr. ロペック、Dr. ハーナー、Dr. コノーフ、Dr. オバートン、Dr. ホール、Dr. ジョンソン、Dr. グラント、Dr. ドラックレィ、Dr. チェイス、Dr. シャルーパー、Dr. スニッフェンから「Dr. 伊藤紘一ありがとう」のメッセージ。

ウイリアムマイナー農業研究所主催の集中トレーニング講座(11月19日「DJニュース」参照)の講義中に、突然、スライドが映し出されました。
いずれも伊藤紘一氏が日本に招聘した、セミナー講師陣たちです。

「サプライズ Dr. ITO」と題された、まさに驚きのこの企画。
ウイリアムマイナー農業研究所が今年いっぱいで閉鎖することから、その貢献を振り返ろうと、全酪連の齋藤昭氏が準備されたものです。

「日本の酪農産業に大きな影響を与えた」「日本の酪農を変えた最大の人物」「次の仕事の成功を祈っている」など、伊藤紘一氏の偉業をたたえるとともに、来日した際のエピソードなども披露され、同氏との固い絆が伝わってきました。
同氏は「みなさん本当にありがとうございました」と応えていました。

農場の衛生管理システム構築でマッチングフォーラム:動物衛生研究所が開く

2011 年 11 月 24 日

Filed under: — admin @ 9:08 PM ニュース

11月24日(木)、農研機構・動物衛生研究所は茨城県・同研究所で、
「農場の衛生管理システム構築に寄与する常在微生物用消毒資材」
に関する官民のマッチングフォーラムを開いた。

主催者挨拶で、同研究所ウイルス・疫学研究領域長の恒光裕氏は、
「防疫の基本は、病原菌を入れない・出さない、であるが、
貿易の自由化が避けられない中で、安全・安心な国産畜産物を生産するために
民間のもっているノウハウを研究につなげ、成果をあげるのが目的」と話した。

研究推進責任者の犬丸茂樹氏は、今年度から5年で一定の成果を出したいとし、
1:農場段階でのバイオセキュリティ強化技術の開発
2:衛生管理による微生物の低減化技術の開発
3:異常畜早期発見システムの開発 
をテーマに、企業や大学の持つ資材、技術、知識等を取り入れ、
発展させるパートナーを求めていると話し、解析センター(仮称)をつくると述べた。

企業側からは、
「光触媒を活用した浮遊するウイルス対策(ユービックス・森戸佑幸氏)」、
「光触媒砂を用いた環境消毒(西機資材・小川敏雄氏)」、
「弱酸性水を用いた畜舎等の消毒(OSGコーポレーション・竹内正浩氏」
「微酸性次亜塩素酸水を用いた畜舎等の消毒(微酸性電解水研究所・土井豊氏)」
「消石灰入り機能性塗布材を用いた畜舎施設等の消毒(グリーン環境マテリアル・福元茂氏)」が 自社製品やシステムをプレゼンテーションした。(文責:関東支局)

「飼料自給の危機をどう乗り越えるか」で研究会開く:畜産草地研究所

Filed under: — admin @ 8:40 PM ニュース

11月24日(木)、農研機構・畜産草地研究所は茨城県つくば市で、
平成23年度自給飼料利用研究会を開き、全国から約160名が参加した。

今回の研究会は、3月11日の東日本大震災および福島原発の影響で、
自給粗飼料に立脚した農家ほど被害が大きかったことに危機感をもち、
安全な飼料の生産・供給・利用を総合的に考えよう、というもの。

農水省生産局の丹菊将貴氏は、
大地震および原発事故の自給飼料や稲わらに関する影響などを報告し、
農地の除染など、今後の営農に向けた取り組みなどを話した。
同省によると、原発事故で被害を受けた農林漁業者等への賠償は
10月21日現在で合計848億円、仮払い額は454億円となっている。

全酪連・酪農経営アドバイザーの三輪達雄氏は、
今回の地震や津波による飼料供給の混乱を説明したうえで、
国内・国際的な飼料情勢を報告し、輸入粗飼料への影響要因として、
天候、UAE(アラブ首長国連邦)の台頭、中国の輸入拡大、
他作物との価格、米国酪農の乳価、為替相場などをあげた。
そして「今後は、日本型の消費者重視の視点に立った、
環境にやさしい農業が求められる」と強調した。

研究紹介では、畜産草地研究所の原田久豊美氏が
「土壌から飼料作物へのセシウムの移行と低減対策」として講演。
採草地、放牧草地ともにゆるやかにセシウムが減少しているデータを示し、
取り組み中の課題として、セシウムの移行抑制技術、調査・モニタリング
などをあげ、あわせて飼料増産や飼料の広域流通の確立で、
ダメージを受けた畜産の回復・耕畜連携の復権」などを話した。

関連して、九州沖縄農業研究センターの加藤直樹氏は
「塩害・湿害を軽減する飼料作物の栽培技術」を報告した。
それによると、灌漑、飼料作物(緑肥)利用などがあり、
飼料イネや河川敷のスーダン不耕起栽培などが有効、と報告した。

畜産草地研究所の浦川修司氏は、自給飼料の広域流通について報告。
飼料イネWCSの広域流通を話し、「稲発酵粗飼料の流通基準」を策定中で、
今後は物流業界との連携が必要、などと述べた。

北海道農業研究センターの青木康浩氏は、飼料イネの広域流通と同じく、
コーンサイレージが、北海道から本州へ海路で流通している事例をあげ、
日本の畜産の飼料事情は重大な局面を迎えており、
コーンサイレージの広域流通の重要性はいっそう増す、などとした。

同研究会は25日(金)には
「フォレージテスト」に関して4つの技術紹介が行なわれる。(文責:関東支局)

泌乳曲線平準化について産官学が意見交換

2011 年 11 月 23 日

Filed under: — djito @ 9:49 AM ニュース

「乳牛改良による新たな飼養-泌乳曲線の改良で乳牛にやさしく高収益な酪農を目指して-」と題した「平成23年度北海道地域マッチングフォーラム」(主催:農水省農水技術会議事務局、北海道農業研究センター、帯広市)が22日に帯広市で開催され、研究者、普及指導員、生産者、行政担当者など約150人が参加した。

泌乳曲線平準化技術(ピーク乳量を下げる代わりに泌乳中・後期の乳量を上げて生産量を確保し、病気の予防や繁殖性の改善、飼料代の節約、飼養管理の軽労化などを図るもの。Dairy Japan 2009年7月号および2010年9月号参照)の研究成果、事例紹介、意見項が行なわれた。

講演は、1)乳牛改良を取り巻く状況、技術の概要、2)事例等の紹介、3)技術導入に際して、の3部で構成。
3)では、「酪農経営コンサルタントの視点と現場からの声」と題して吉川広司氏(十勝家畜人工授精所)が、農場(十勝ライブストックマネージメント)の検定成績や使用している種雄牛の状況を紹介。
種雄牛データの信頼性が必要であること、種雄牛は牛群改良に合うものを選定し集中的に使用したほうが良いこと、酪農家には実用的な内容を示してほしいことなどを語った。

また、「乳牛改良に寄せる期待」と題して久田真樹氏(JA豊頃町)が、同町の酪農の現状、改良方向などを紹介。
泌乳曲線平準化技術を活用するには、人工授精技術者が同技術を正しく理解し、酪農家に対して正確に伝える必要があること、経営形態に応じた泌乳曲線の把握が必要であること、今までの改良成果を崩さないことが重要であることなどを語った。

さらに、「泌乳を持続させた乳牛の方が飼いやすい」と題して宇都宮治氏(宇都宮牧場)が、日本の農業界は質の高い労働力を確保できるか不安があることからも、管理のしやすい、斉一性の高い牛群が求められること、泌乳持続性の高い牛は以前は多かったが、泌乳ピークを高める改良により、今はそのような牛が減ったことなどを語った。

詳報はDairy Japan 1月号で。

エコフィード・セミナーで「消費者への啓発が課題」と示唆

2011 年 11 月 22 日

Filed under: — admin @ 6:36 PM ニュース

11月22日(火)、農水省関東農政局は埼玉県さいたま市内で、
関東地域エコフィード利用畜産物認証制度の説明会を開いた。
主催者は、エコフィード利用は、現在の粗飼料自給率79%を100%に、
穀物自給率11%を同19%まで上げる大きな手段となる、と挨拶。

エコフィード認証制度は、米持千里氏(日本科学飼料協会)によると、
エコフィードとは、食品製造副産物、余剰食品、調理残渣、食べ残しなどを指し、
1:ガイドラインにしたがって適切な製造管理、品質管理がとられていること
2:食品循環資源の利用率
3:その飼料の栄養成分や特性の把握がされていること
が要件で、認証を受けたのは57飼料(13事業所)となっている。

今年5月から始まった「エコフィード利用畜産物認証制度」について、
武田航氏(中央畜産会)は、
1:条件として、商品の生産から販売までルートが特定できること
2:リサイクル飼料から、その畜産物生産まで一貫した取り組みが必要、
3:今後、どう普及させていくかが課題、などと事例をあげて紹介した。

実際に取り組んでいる小田急フードエコロジーセンターの高橋巧一氏は、
消費者の反応として、9割以上の消費者で抵抗感がなく、
むしろ情報提供したほうが好意的に受け止めてくれる、などとし、
価格だけの取引は長続きせず、流通、農家、消費者にメリットあることが
エコフィード利用の成功ポイントと示唆した。

なお、今年の弊誌10月増刊号「経営リスクに備える18ポイント」に
「エコフィード利用の可能性と留意点(野中和久氏:畜草研)」が収録されている。

参考ホームページは、
日本科学飼料協会:http://kashikyo.lin.gr.jp/ecofeed/eco.html
などがある。(文責:関東支局)

第2回食の農の祭典:ファーマーズ&キッズフェスタに「牛乳のブース」

2011 年 11 月 20 日

Filed under: — admin @ 3:07 PM ニュース

11月19日(土)、20日(日)、東京・日比谷公園で開かれた第2回食と農の祭典
ファーマーズ&キッズフェスタ2011に、各地の牛乳などのブースも展示された。
同フェスタは、日本農業法人協会などで構成の同実行委員会が主催。

会場は、遊ぶ、知る、食べる・買う の4つのコーナーに分かれて、
全国から104のブースが出展し、休日とあって大勢の家族連れで賑わった。
また、東日本大震災からの復興を応援する取り組みも紹介された。

酪農分野では、家畜改良センター(個体識別や畜産クイズ)、
中央酪農会議(MILK JAPAN運動の啓発)、酪王牛乳(福島県)の販売(写真)、
国産乳製品を届ける酪農家の会(関口牧場、神津牧場、葛巻高原牧場・・)、
成田ゆめ牧場(千葉県・アイス)、中洞牧場(岩手県・牛乳)、
ハートランド朝霧(静岡県・ソフト&バターづくり)などが展示販売した。
また本誌2010年1月号「マイオピニオン」に掲載の大型米作農家、
信州ファーム荻原(長野県)も、昔ながらの精米体験などを行なった。

生協や大手量販店、野菜の通販会社なども大きなスペースで展示し、
その中に、牛乳は埋もれそうな感じだったのが惜しまれる。
しかも試飲用の紙コップがあまりにも小さい、と思われた。

その点、養豚は口蹄疫からの復興への感謝や
TPP農業交渉に対する業界の意見とビジョンを発信し、
好機をとらえた、良いやり方だったと感じられた。

次はグイっと飲んで、ガッと買ってもらうようにしたいものだ。(文責:関東支局)

ウイリアムマイナー 秋の集中トレーニング講座 開催

2011 年 11 月 19 日

Filed under: — djito @ 7:57 PM セミナー報告

ウイリアムマイナー農業研究所(伊藤紘一代表)主催の「秋の集中トレーニング講座」が、東京(13-16日)と帯広(18-21日)の2カ所で開催。
今回の講師は、動物行動学、栄養学、動物福祉と施設の専門家であるカナダ・ブリティッシュコロンビア大学教授のマリナ・カィザリンク氏と、獣医師であり、研究者、コンサルタント、牧場オーナーを経て、現在はオレゴン州で2万4000頭搾乳牧場のマネージャーを勤めるウォルター・グターボック氏。

帯広スクールの講義初日、カィザリンク氏は「乳牛の福祉:酪農産業が直面するキーとなる問題」「今後10年間の乳用子牛の施設と管理に関する課題と機会」の二つを講演。
動物福祉には畜産科学を適応すること、それは生産者にとって現実的なものでなければならないこと、また子牛を2頭ペアで哺育すると成育が高まることなどを解説した。

グターボック氏は「酪農マネージャーとして学んだ獣医学」「酪農場における生産性のモニタリング」の二つを講演。
より儲かる牧場になるためには基本以上のことをやらなければならないこと、コスト評価のなかではIOFC(コスト差引後所得:円/頭/日)を見ることが最も重要であることなどを解説した。

なお、ウイリアムマイナー農業研究所は今年いっぱいで閉鎖することから、毎年開催されていた集中トレーニング講座は今回が最後となる。

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