生命誕生と家畜生産などをテーマに筑波の農林研究機関が、その成果を一般公開

2012 年 4 月 21 日

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4月20日、21日、茨城県つくば市内の農林研究団地が、その成果を一般公開した。各研究機関を巡るバスも走り、家族連れで賑わった。

畜産草地研究所は、「生命誕生と家畜生産」をテーマに、体外成熟卵子と、それをとりまく精子をを顕微鏡を使って説明し、受精卵移植などの技術を紹介。ホエー(乳清)を使ったドリンクヨーグルト、飼料用米の研究成果とミニ講演、植物から農産物への放射性物質の移行低減技術、ミツバチの観察、なども行なわれた。サーモグラフィを使った畜舎内のダクト測定では、稲ワラを敷料に見立て、牛が動くと空気中のダクトが約10倍増える実験も行なわれ、ダクトが少ないほど家畜の事故率が低いことから、畜舎内をクリーンにする研究に取り組んでいる、などとした。

動物衛生研究所は「動物を護る(まもる)、ヒトを護る」をテーマに研究成果を展示。BSEや口蹄疫の防疫などのほか、近年発生が増加している牛白血病ウイルスの伝播防止として、すべての感染牛の摘発とその隔離により、牛から牛に広がりにくい環境を整備することが大事と展示した。アブが多い農場、除角を実施する農場、牛舎内で牛が自由に動ける農場での感染率が高いことから、優先順位を考慮した対策が必要としている。(牛白血病はウシの病気で、ヒトへの感染報告はない)

中央農業総合研究センター、作物研究所、野菜茶業研究所は、「食と農の科学館」を会場に、天敵の蜂を使った害虫駆除、米の新品種紹介などを行なった。そのほか、多くの研究機関、大学が研究成果を展示した。(文責:関東支局)

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