生命誕生と家畜生産などをテーマに筑波の農林研究機関が、その成果を一般公開

2012 年 4 月 21 日

Filed under: — admin @ 6:38 PM ニュース,発表会

4月20日、21日、茨城県つくば市内の農林研究団地が、その成果を一般公開した。各研究機関を巡るバスも走り、家族連れで賑わった。

畜産草地研究所は、「生命誕生と家畜生産」をテーマに、体外成熟卵子と、それをとりまく精子をを顕微鏡を使って説明し、受精卵移植などの技術を紹介。ホエー(乳清)を使ったドリンクヨーグルト、飼料用米の研究成果とミニ講演、植物から農産物への放射性物質の移行低減技術、ミツバチの観察、なども行なわれた。サーモグラフィを使った畜舎内のダクト測定では、稲ワラを敷料に見立て、牛が動くと空気中のダクトが約10倍増える実験も行なわれ、ダクトが少ないほど家畜の事故率が低いことから、畜舎内をクリーンにする研究に取り組んでいる、などとした。

動物衛生研究所は「動物を護る(まもる)、ヒトを護る」をテーマに研究成果を展示。BSEや口蹄疫の防疫などのほか、近年発生が増加している牛白血病ウイルスの伝播防止として、すべての感染牛の摘発とその隔離により、牛から牛に広がりにくい環境を整備することが大事と展示した。アブが多い農場、除角を実施する農場、牛舎内で牛が自由に動ける農場での感染率が高いことから、優先順位を考慮した対策が必要としている。(牛白血病はウシの病気で、ヒトへの感染報告はない)

中央農業総合研究センター、作物研究所、野菜茶業研究所は、「食と農の科学館」を会場に、天敵の蜂を使った害虫駆除、米の新品種紹介などを行なった。そのほか、多くの研究機関、大学が研究成果を展示した。(文責:関東支局)

「消費者のリスク認知と信頼構築」をテーマにセミナー:日本酪農乳業協会が開く

2012 年 4 月 20 日

Filed under: — admin @ 6:25 PM ニュース,業界情報

20日、社団法人日本酪農乳業協会(J-milk)は、東京都内で、平成24年度第1回「酪農乳業セミナー」を開いた。参加者は約250名。テーマは「消費者との信頼を強めるために」。

開会挨拶で高野瀬同協会長は「当協会は、酪農家による安全な乳の生産、風評被害の払拭、放射性物質汚染による牧草の使用自粛への支援などを議論してきた。これらは、長期的な視点に立ち、業界全体で取り組むことが大切だ。そのためには、業界団体が連携し、専門家の話を聞き、消費者とコミュニケーションを図るとともに、消費者視点に立って我々から情報発信していくことが必要だ」などと述べた。

セミナー1では、同志社大学心理学部の中谷内一也教授が「消費者のリスク認知と信頼」と題し、1)一般人のリスク認知の基盤、2)リスク認知モデルの一例、3)信頼は何によって決まるのか、の3点を述べた。同教授は、安全と安心の違いを解説し、「正攻法は、各種業種に携わる人たちが実態として安全を高め、それを相手に理解してもらい、安心を得ることだが、多くの場合、それは難しく、機能しない。その理由は、人の情報処理システムが二重だからである」としたうえで、「科学的知識や専門的な技術力をふりかざしても、信用回復にはつながらない。相手と同じ目線に立ち、目標を共有していることを確認し合う作業が、信頼の回復、コミュニケーション改善に必要だ」などと述べた。

セミナー2では、全国消費者団体連絡会の阿南久事務局長が「消費者とのキズナづくり 酪農乳業への期待」と題して講演した。生協における東日本大震災および放射性物質への対応、アンケート結果などを紹介したうえで、「消費者と事業者、行政の信頼関係づくりが大事で、どんな情報も共有して学び、支えあいたい。もっとコミュニケーションが必要」と述べた。そのうえで、事業者に対しては安全性確保と説明力アップが求められるとし、正直に、正確に、熱意を込めてアピールして欲しい、などとした。さらにメディアに対しても、安全と安心のつなぎ役として、責任ある報道を求めた。(文責:関東支局)

酪農家の川柳・短歌を大募集

Filed under: — maetomo @ 2:11 PM 未分類

全米乾牧草協会・輸出加工者協議会の理事を務めるジョン・スチャパインスキー氏は、日本の酪農・肉牛農家および日本へ乾牧草を供給するアメリカの牧草生産農家から俳句(川柳)、短歌そして詩の寄稿を募り、出版する予定だ。

ジョン氏は日本での生活経験もあり親日家。日本に良質な乾牧草を供給するための団体EPCの理事長。ジョン氏は「農業生産者こそ豊かな詩的想像力を持っているのです。私は皆さんの感性を引き出し、表現するお手伝いができたらと、日本の畜産農農家の方々の作品を募集することを考えました。牧場、牛そして酪農についての想いを寄せてください」と募集の経緯を話す。なお小冊子の販売収益は東日本大震災の義捐金として寄付するとしている。

【投稿先・問い合わせ】
e-mail:john@nhaepc.org(ジョン・スチャパインスキー氏)
EPC日本事務所 TEL&FAX 03-6427-0827(担当:西井)

TPP交渉参加反対への理解を求める 全中

Filed under: — maetomo @ 2:08 PM ニュース

全国農業協同組合中央会(JA全中)は4月19日から、都内でTPP交渉参加を阻止する街頭宣伝活動「TPPから日本の食と暮らし・いのちを守ろう!!」を実施している。
街頭宣伝活動ではTPPが雇用や医療、安全保障、食の安全・安心など広く国民の生活に関係することをまとめたチラシを配布し、この問題が農業と輸出産業だけの問題ではないことへの理解を求める。
4月20日はJR新橋駅周辺や銀座数寄屋橋交差点で12:00-13:00にチラシを配布した。次回は4月24日、銀座数寄屋橋交差点やJR吉祥寺駅周辺で実施する予定。

アナログのTwitter(ツイッター)

Filed under: — maetomo @ 6:16 AM 未分類

十勝管内Y牧場にうかがったら、牛舎の黒板に、「今日のツイッター」と題して何やら書いてあります。

フレッシュで良く見えた牛
1015、1007、756、1024

つなぎがおもく(腫れぼったい)外側開き(エックス脚)が数頭

水槽管理30点くらいかな
重曹ひとにぎり入れてごしごしとこする

これは地元を担当する農業改良普及員がY牧場を訪問した際に、書き残していったものだそうです。
Yさんはうなずきながら、このツイッターを読んで、
「第三者の目から見た牛の状態は貴重な情報です」と真摯に受け止めていました。

最新搾乳ロボット見学会を実施

2012 年 4 月 19 日

Filed under: — admin @ 7:56 PM セミナー報告

(株)コーンズ・エージーは4月17日から19日の3日間にわたり、最新型搾乳ロボットである「アストロノートA4」の新機能や特長を紹介するオープンファームを北海道十勝管内の更別町と中札内村で行ない、3日間合計で100人以上の参加者が集まった。
午前は、搾乳ロボットのコンセプトや国内での導入状況などがセミナー形式で紹介され、また、従来機種の機能や性能を含めて、最新機種「アストロノートA4」の各機能などが解説された。
午後は、実際にA4を導入している中札内村のユーザーの牧場を訪問する牛舎見学会が行なわれた。見学会では、A4の機能の他にも、エサ寄せロボット「JUNO 100」の説明なども行なわれた。

「北海道におけるTMRセンターの取り組みと連絡協議会の役割」を作成

2012 年 4 月 18 日

Filed under: — djito @ 12:53 PM ニュース

北海道TMRセンター連絡協議会(会長・近藤三男氏、オコッペフィードサービス、http://hokkaido-tmr.jp/)は先週、「北海道におけるTMRセンターの取り組みと連絡協議会の役割」と題した冊子を作成し、会員に配布した。

同冊子の内容は、同協議会の概要、TMRセンター運営の実態、TMRセンターが抱える課題、TMRセンターの安定化に向けた外部機関との連携、同協議会の今後のあり方などが盛り込まれている。

北海道内では現在(3月時点)、44のTMRセンターが稼働しており、そのうち80%を超える36のセンターが同協議会に加入している。

日本の優秀なホル遺伝子を海外へ:牛づくりの会

2012 年 4 月 17 日

Filed under: — djito @ 6:16 AM ニュース

「牛づくりの会」(代表=三好孝行氏、富良野市・酪農家)は16日、札幌市内で研修会を開催した。
酪農家をはじめ乳牛改良の関係者ら約80名が参加した。

開催に先立ち三好代表は、
「日本にはホルスタインのトップレベルの遺伝子があることが、世界にまったく知られていない。
ゆえに、そのことをもっと発信し、日本の優秀な遺伝子を海外に出していくことを考え、形にしていく時期である」
と挨拶。

その後、以下の三つの講演が行なわれた。
「乳牛に対するETの取り組みの現状と課題」JA全農ET研究所・青柳敬人所長
「我が国におけるジェノミック評価への取り組み」家畜改良センター改良部情報分析課・仲西孝敏課長
「海外におけるジェノミック評価の現状」酪農学園大学・高橋茂教授

※詳報はDairy Japan 6月号で。

昨年に負けじと熱いオークション:サツラク青年同志会「春祭り」

2012 年 4 月 16 日

Filed under: — djito @ 6:50 AM ニュース

サツラク農協(札幌市、大坪慶博組合長)のサツラク青年同志会(会長・藤本靖之氏)は4月15日、北海道恵庭市の畜産共進会場で「春祭り」を開催、25社の協賛企業が出展し、多くの組合員が参加した。

昨年は創立50周年で、伝統行事のオークションをはじめ特別イベントなどで盛大に行なわれたが、今年は初めて同農協市販事業部が新製品を携えて参加し、昨年にも劣らず盛大な開催となった。
藤本会長は「役員が改選され若返ったが、ご期待ください」と挨拶した。

協賛企業からの出品や酪農資材ならびに家電製品を商品としたオークションの他、酪農資材の入札型抽選販売、ゲームなどが当たる子供抽選会、配合飼料商品券やプロ野球観戦チケットなどが当たる大抽選会などが行なわれ、老若男女問わず楽しめる内容となった。

指定団体生乳受託販売量(全国)は724万9090トン(2011年度):中央酪農会議公表

2012 年 4 月 13 日

Filed under: — admin @ 6:42 PM ニュース

中央酪農会議は4月13日、2011年度(2011年4月から2012年3月)の全国の指定団体の生乳受託販売量を公表した。それによると、
・北海道が378万3642トン(前年比99.9%)、全国シェア52%
・都府県が346万5629トン(同97.7%)、全国シェア48%
・合計で724万9090トン(同98.8%)。

都府県の内訳は、
・東北販連:56万4046トン(同95.5%)、
・関東販連:114万802トン(同97.7%)、
・大島・八丈島:101トン(同66.5%)、
・北陸販連:10万612トン(同95.0%)、
・東海販連:40万2613トン(同98.1%)、
・近畿販連:18万5818トン(同96.1%)、
・中国販連:29万831トン(同98.5%)、
・四国販連:13万5526トン(同97.1%)、
・九州販連:64万5279トン(同100.3%)。

なお、昨年は3月の東日本大震災および福島原子力発電所事故による影響で、3月から6月までに東日本では生乳12万7000トンが農場で廃棄されている。

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