農林水産祭で塩野谷孝二氏に「内閣総理大臣賞(畜産部門)」

2012 年 10 月 16 日

Filed under: — admin @ 7:28 PM ニュース

今年の農林水産祭で塩野谷孝二 氏(北海道 )が畜産部門で内閣総理大臣賞が授与されることが決まった(今年の酪農青年女性会議発表大会・優勝者)。

受賞の理由は、
1:放牧活用による省力・低コスト牛乳生産 。放牧圧等のコントロールにより放牧草の嗜好性と栄養価を高く維持し、粗飼料自給率100%、TDN自給率70.3%と高いレベルにある。個体観察のほかMUNを指標に管理し、 濃厚飼料の給与量を制限しつつ、経産牛1頭当たり乳量8500kgを維持 し、乳飼比26.4%の低コスト生産を行なっている。また放牧活用により、経産 牛1頭あたり労働時間は85.3時間、労働費も98,301円と少なく、省力的でゆとりある経営となっている。

2:適正な施肥管理による高品質粗飼料生産 。土壌診断に基づく施肥設計、単肥による合理的施肥、グ ランドホックによる物理性改善、苦土タンカル施肥による嗜好性改善などで放牧地 に不食過繁地ができず、掃除刈りも不要となっている。また飼料作物では、早晩 性の異なる草種・品種の組み合わせによる収穫期間の拡大と適期収穫、養分バラン ス適正化のためのトウモロコシ、アルファルファの栽培・利用などにより、濃厚飼 料の節減を実現している。

3:酪農教育ファームと6次産業化。酪農教育ファームの認証を受け、年間1500人の体験を受け入れている。乳 製品の加工販売など消費者と向き合った生産を行なっている。

4:普及性と今後の発展方向。 自給粗飼料および放牧草の高品質生産により、これまでの放牧酪農ではみられな い泌乳量を達成し、さらに濃厚飼料の節減も実現している。低コスト生産した粗飼 料を100%自給し、所得率が34.5%と高いことから、飼料高 騰時にあっても安定的な経営がみこまれる。さらに、酪農教育ファームや乳製品販 売などで地域や消費者と結びついており、次世代型放牧酪農のモデルとなる、などとしている。

授賞式は、11月の農林水産祭で行なわれる。

コメントはまだありません »

No comments yet.

RSS feed for comments on this post. TrackBack URL

Leave a comment

Copyright (C) 2005 Dairy Japan Corporation. All Rights Reserved.