「尻の角度と繁殖成績の関係」(森氏:千葉共済連)が西川賞:家畜人工授精発表大会

2012 年 2 月 15 日

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2月15日、社団法人日本家畜人工授精師協会は、東京都内で第40回家畜人工授精優良技術発表全国大会を開いた。参加者は約300名。

テーマは「栄養管理改善により、受胎率を向上させよう」で、乳牛に関するものが5例、和牛が6例。発表者は、家畜人工授精師8名、獣医師3名の合計11名。内容は、精液の融解温度に関するものが1例、受胎率向上が5例、生産効率向上が5例であった。

特別講演では「牛の受胎率向上のための栄養管理の要点」と題し、木田克弥教授(帯広畜産大学畜産フィールド科学センター)が、繁殖を成功させるための第一のポイントは乾物摂取量の最大化、第二が粗飼料の採食量を高めてルーメン発酵を健全に維持すること、など乳牛栄養と繁殖の関係を解説した。

審査の結果、特に優秀な発表者に贈られる「西川賞」に、「表計算ソフトを活用した和牛の授精業務と農家へのデータ還元」(長崎県・永田宗広授精師)と、「乳牛における初回授精時の尻の角度と繁殖成績の関係」(千葉県・森清之授精師)が選ばれた。

森授精師ら(千葉県農業共済連)は、ホルスタイン牛288頭を対象に、尻の角度と受胎率を調べ、「尻の角度の高い牛は尿膣を継発している割合が高く、繁殖成績が悪い傾向がある。尻の角度は遺伝率が高いので、長命連産を達成させるには、それらを意識した種雄牛を選定すべき。また授精時には、シース管カバーを用いて、子宮内に細菌を持ち込まない衛生的な操作が必須」などと発表した。

詳しくは弊誌4月号で。(文責:関東支局)

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