猛暑下での埼玉県:乳牛の熱中症による死亡は2年前比の5倍

2010 年 9 月 12 日

Filed under: — admin @ 12:37 PM ニュース

埼玉県は、全国有数の猛暑日(最高気温が35℃以上)が続いた夏だった。

県が家保を通じて調べた7月1日から8月31日までの熱中症で死亡家畜頭数は
乳牛33頭(2008年は6頭)、肉用牛2頭、豚48頭などで、乳牛の死亡が目立つ。
9月に入っても猛暑で死亡する牛もいて、
関係者は「乳量は10から20%ダウン。牛が回復するのは10月になるだろう」とし、
引き続き、暑熱対策をゆるめないよう、呼びかけている。

なお、全国では、7月1日から8月15日までに
乳用牛959頭(20年度703頭)が熱中症で死亡(農水省統計:宮崎県を除く)、
同省でも、暑熱対策の継続を喚起している。

今までどおりの農業では所得が20%減少する

2010 年 9 月 10 日

Filed under: — maetomo @ 6:11 AM 未分類

昨日の「DJニュース」にある公開シンポジウム「地球の生命(いのち)を育む土」の基調講演の一つ、「食料生産と環境・生態を調和させる未来の自立型農業」大崎満氏(北海道大学教授)は、「今までどおりの農業を行なっていると、2030年(20年後)には、農業所得が20%減少することになる」と警鐘を鳴らしました。その大きな理由は、化石燃料の枯渇(石油価格高騰)です。

そして、「バイオマスを徹底的に利用すれば所得は今より10%増え、さらにCO2排出量を50%削減できる可能性もある」ことも紹介しました。

また同氏は、「2030年北海道農業自立への条件は、農村地域のバイオマス徹底利用システムの構築、都市-農村連携による有機物・エネルギー補完とサービス補完である」と提言しました。

弊誌は目下、10月増刊号「もっと知りたい環境対策-糞尿を宝にし、搾乳排水を浄化する」を編集中です(10月5日発売)。
そこでも、「クリーンエネルギーとしてのバイオガス利用の実用・普及」「北海道・興部町のバイオガス・プロジェクトの内容と期待」など、キーワードを同じくする記事が盛り込まれています。
お楽しみに。

時代が求める飼料づくり:中央畜産会がセミナー

2010 年 9 月 9 日

Filed under: — admin @ 7:06 PM セミナー報告

9月9日(木)、東京都内で、第1回畜産コンサルタントセミナー(主催:中央畜産会、
後援:畜産草地研究所)が開かれ、全国から約250名の関係者が集まった。
今回のテーマは「時代が求める飼料づくり」。

同畜産会の菱沼毅副会長は、
「畜産関係者のかかえる問題点を互いに勉強するセミナーを企画し、
今回は、生産コストの大部分を占める飼料問題に的を絞った」などと開催挨拶。

内容は:
講演1では「日本の農地を活用した飼料生産・利用のあり方」では、中央農総研の
千田雅之氏が、今こそ畜産が日本の農業再建に打って出るべきとして、
飼料イネの活用や農林地の放牧利用事例などを紹介した。
講演2では「新しい飼料原料の特性と活用法 エコフィードやDDGSなど」と題し、
日本獣医生命科学大学の木村教授が、各種飼料原料の基礎知識ならびに
とうもろこしDDGSの使い方などを解説。

その他、「日本標準飼料成分表の改訂ポイント」(畜産草地研究所・永西修氏)、
「飼料高騰が畜産経営に与える影響」(中央畜産会・武田航氏)が報告された。

分科会:酪農の部では
「綿密な飼料設計のTMRの組合員の乳量アップを実現」として
静岡県浜名酪農協・伊藤組合長が、コントラクター+TMRセンターの設立、
エコフィードの利用などで、組合員の産乳量が上がったこと、などを報告した。
(同取り組みの詳細は、本誌2009年8月号を参照して下さい)

公開シンポジウム「地球の生命(いのち)を育む土」開催される

Filed under: — djito @ 6:57 PM ニュース

日本土壌肥料学会北海道大会運営委員会は9日、北海道大学で公開シンポジウム「地球の生命(いのち)を育む土」を開催した。
研究者、関係者をはじめ、生産者や消費者など約170名が参加した。

基調講演として、「土-地球の皮膚-を守る」波多野隆介氏(北海道大学教授)、「北海道における環境保全型農業-クリーン農業の歩み-」志賀弘行氏(道総研中央農試・農業環境部長)、「食料生産と環境・生態を調和させる未来の自立型農業」大崎満氏(北海道大学教授)が解説された。
志賀氏はそのなかで、「堆肥を使って化学肥料を減らせば安全・安心になると解釈されるのは心配。重金属や残留農薬対策などの問題のほうが大きい」と述べた。

その後、生産者の立場として小林ヨシ子氏(江別市・酪農家、札幌ACグループ代表)、消費者の立場として前濱喜代美氏(コープさっぽろ理事、組合員活動委員長)、政策立案者の立場として関俊一氏(北海道農政部・食の安全推進局主幹)、および基調講演者らによるパネルディスカッションが行われた。
小林氏は、「土壌は一番大事。土壌が健康でなければ、美味しい牛乳は生産できない。うちでは、よく寝かせた堆肥をデントコーン畑や野菜畑に施用している。料理講習会を開いて消費者に農業の実際を伝え、農業応援団を増やしている」と語った。

乳用牛評価報告(牛群検定参加牛のうち総合指数上位100位)を公表

2010 年 9 月 6 日

Filed under: — admin @ 3:36 PM ニュース

(独)家畜改良センターは、9月3日、
乳用牛評価報告(牛群検定参加牛のうち総合指数上位100位)を公表した。
これによると、
第一位は、北海道芽室町/鈴木進さんのスミ-デ-ルロ-タミ- タイタニツクETで、
総合指数は+6589、乳代効果は+34万8429円。

第二位は、北海道湧別町/五島順二さんのヘンカシ-ンヒラリ- デイハ-シエルで、
総合指数は+5761、乳代効果は+31万2023円。

第三位は、北海道天塩町/石崎直さんのエンドレスジユデイオングで、
総合指数は+5665、乳代効果は+26万4669円。
以下順位はこちらをご参照ください。

なお、これで同センターが発表した乳用牛評価報告(2010-8月)は、
乳用牛評価報告(供給可能種雄牛:総合指数順)
乳用牛評価報告参考情報(海外種雄牛:総合指数上位40位)
国際評価トピックスと概要
乳用牛評価報告(牛群検定参加牛のうち総合指数上位100位)
の上記4つとなった。
また、評価結果の概要はこちら

それぞれの詳細な資料は、
家畜改良センターホームページ( http://www.nlbc.go.jp/ )に掲載されている。

乳牛の熱中症が急増/北海道

2010 年 9 月 3 日

Filed under: — djito @ 9:51 AM ニュース

今年は全国的に記録的な猛暑が続いているが、北海道でも「日射病・熱射病の発生状況」が急増した。

北海道農務部よると、去年は6月から9月の3カ月間での発生頭数および死廃頭数は39頭・13頭だったが、今年は6月で同44頭・13頭、7月で同44頭・16頭、8月1日から29日で196頭・79頭だった。

乳成分の低下や体細胞数(乳房炎)の増加などの影響が出ているほか、繁殖の悪化も心配されている。

根釧地域の常識を変えたアルファルファ

Filed under: — maetomo @ 6:40 AM 未分類

広大な牧草地が広がる北海道根室管内の別海町。
そのなかに、ひときわ緑色が濃い牧草地が続いています。
近づいてみると、それはなんとアルファルファ(ルーサン)です。

この写真は、昨年に草地更新/播種したアルファルファ混播草地です。
ここを見た人全員が「すごい!」と思わずうなります。

それにしても、この地でアルファルファ栽培は無理だったはず…。
ところが今や、同町ではアルファルファ混播草地がどんどん広がっています。

かつての常識を覆すこの事実。
そこにはアルファルファの地道な品種改良と、良質な粗飼料確保に熱い情熱を注ぐ4人の酪農家(北矢ケレス友の会)の挑戦と試行錯誤から始まりました。

詳しくはDairy Japan10月号で。

日本の畜産技術への期待感「VIV Asia 2011セミナー」開催

2010 年 9 月 2 日

Filed under: — admin @ 4:51 PM セミナー報告,未分類

8月31日、都内で「VIV Asia 2011セミナー」が開催された。同セミナーは、2011年3月9日から11日まで、タイ・バンコクの「バンコク国際貿易展示場(BITEC)」で開催される国際畜産展示会「VIV Asia 2011」に先立って行われたもの。
セミナーで、ウィーラサック・フートラクーン駐日タイ王国大使は「日本とは長年にわたり貿易友好関係にある。ぜひ『VIV Asia 2011』に参加していただきたい」と挨拶した(写真)。また、N.C.C.エグジビション・オーガナイザー社、ゼネラルマネジャーのラダ・マンコルチャイビバット氏は「日本の畜産技術は高品質な商品と高性能な技術を有しており、アジアパシフィック地域全体の畜産業界からの需要が期待できる。『VIV Asia 2011』が日本にとって理想的な展示会となると確信している」と説明した。

※「VIV Asia 2011」では、「Feedtech-Croptech Asia 2011」と「Laboratory@VIV Asia 2011」というイベントも同時開催する。

「VIV Asia 2011」に関する詳細はこちらからご覧いただけます。

ホクレン家畜市場:8月の初妊牛相場は50万4000円と強含みで推移

2010 年 9 月 1 日

Filed under: — djito @ 10:51 AM 業界情報

ホクレン家畜市場の初妊牛相場・8月集計分が、ホクレン・酪農部・家畜販売課より発表された。

8月については、市場間隔が空いたことにより需要が集中し、平均価格は50万4000円(前月に比べて7000円高・前年同月に比べて5000円安)と強含みで推移している。

9月については、出回り頭数は増加傾向にあるが、暑熱事故等の更新需要が見込まれることから、堅調な相場展開が予測される。

福島県で防疫業務で3団体が協定

Filed under: — admin @ 6:50 AM ニュース

福島県では、今回の口蹄疫の教訓として、8月31日、
県建設業協会、県ペストコントロール協会、県動物薬品器材協会の3団体が
発生した場合の迅速な対応について、協定をむすんだ。
3団体は鳥インフルエンザについては、すでに協定を結んでおり、
さらに家畜伝染病への防疫体勢を強化したもの。

県建設協会は大型土木機械の提供や作業、
県ペストコントロール協会は車両の消毒、
県動物薬品器材協会は化学防護服などの消毒用資材を提供する。

このように各県は、万が一への体制を整備しつつある。
発生県の畜産の一日も早い再建を、願っています。

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