暑熱ストレスは静かに酪農から利益を奪っていく:NYS社セミナーで示唆

2009 年 4 月 30 日

Filed under: — admin @ 8:34 PM セミナー報告

飼料添加物の専門ディーラーである株式会社エヌワイエス(本社:岩手県)は、
4月30日、東京都内で「NYS栄養セミナー」を開いた。

テーマは「乳牛の暑熱対策にナイアシンは効果があるか」で、
講師は米国アイオワ州立大学のDr.Baumgard PhDと、ルーメンバイパスカプセル化技術で飼料業界をリードするBALCHEM社のDr.Emanuele PhD。

Baumgard博士は、暑熱ストレスは世界的な問題となっているとしたうえで、
1)暑熱ストレスはルーメンアシドーシスをまねき、静かに酪農家から利益を奪っている
2)カプセル化ナイアシンの給与によって、牛の発汗率が増え体温が低下した、
3)おそらく繁殖にも好影響を与えるはずだろう、
などと報告した。

Emanuele博士は、蛋白質を過剰給与せず、
牛群全体の飼料効率を1.6以上とするなどの「精密給与」を紹介し、
ルーメンバイパスアミノ酸を使った「精密給与」のルールなどを解説した。

そのうえで、ルーメンバイパスリジンを用いた3つの試験例を報告し、
農場現場での有効活用について多くの示唆を与えた。

セミナー要旨は、5月20日発行の「DairyJapan6月号」に掲載予定で、
同号の特集「秋口にバテないために 効果的な暑熱対策」とともに
ご覧下さい。

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