牛白血病、マイコプラズマ性乳房炎、サルモネラ…北海道しゃくなげ会

2011 年 2 月 18 日

Filed under: — djito @ 6:11 PM ニュース

北海道しゃくなげ会(伊藤篤会長)は18日、札幌市内で「第43回北海道しゃくなげ会/総会・研修会」を開催した(事務局=日本全薬工業)。
今年の研修会テーマは昨年に続き「感染症を考える(パート2)」。
基調講演は、
「牛白血病の感染防御対策」(北海道大学・今内覚氏)
講演は、
「北海道におけるマイコプラズマ性乳房炎の現状と防除対策」(北海道NOSAI連合会・草場信之氏)
「牛サルモネラ症の発症要因と発生防止対策」(北海道畜産試験場・仙名和浩氏)
「石狩管内の動物病院におけるMRSA感染の実態とその対策」(まえたに動物病院・前谷茂樹氏)
「黒毛和種ロボット哺乳牛群に対する疾病予防戦略」(中空知NOSAI・村上賢司氏)
「繁殖和牛農家における牛呼吸器病症候群の発生と対策」(オホーツクNOSAI・井上麻里氏)

今内氏は、牛白血病は血液および乳汁で伝播することを解説し、本病は国家レベルでの取り組みがなく、国家補償(淘汰補償)もなく、廃用認定のハードルも高いと指摘。
さらに、メガファームにおける清浄化に向けた取り組み事例を紹介し、清浄化には「まずは陽転率を抑えること、新たな感染牛をつくらないことから」を強調した。

草場氏は、北海道におけるマイコプラズマ性乳房炎の年間発生率は0.3%くらいだが、発見されたときは深刻な事態になっていると話し、
防除対策として、感染牛の摘発(全頭検査、その後のモニタリング検査)、感染牛の対策(隔離、淘汰、治療、経過観察)、搾乳衛生遵守(清拭、ポストディッピング、バックフラッシュ)を解説した。
さらに、初産分娩後が引き金(新規侵入)であることが往々にして見られること、感染牛を完全隔離せずに他の病畜や分娩牛がいるホスピタルペンに入れると同居牛が感染することを紹介し、
対策を一言でいうと「マイコの感染スピードと人間の知恵の勝負である」と語った。

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