国内生産基盤強化に注力

2018 年 6 月 27 日

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雪印メグミルク株式会社は6月27日、札幌市内で定時株主総会を開いた。総会では2017年度の事業・財務・監査報告と2018年度の事業計画などが報告された後、取締役選任などの審議事項は議案どおり承認・可決された。

2017年度の同社の連結売上高は5961億円(82億円、1.4%増)、営業利益は193億円(61億円、3.3%増)で増収増益だった(経営数値は億円未満切り捨て)。チーズなど成長分野の躍進が増収増益の主要因。生乳集乳量は100万1000tで、前年度に比べ0.5%減少した。

総会で西尾啓治社長は「生産基盤の安定化と乳資源の有効活用のため、設備投資と成長分野への投資をする」と2018年度事業について説明した。

総会での質疑では子会社である雪印種苗の種子法違反などの事件に対する質問と叱咤激励の声があがり、西尾社長は株主に陳謝するとともに、「CSR経営のさらなる推進とガバナンス強化を持って再発防止と信頼回復に務める」と回答した。

このほか、TPP11や日欧EPAと国内酪農乳業への影響について小板橋正人専務取締役は、「自由化の影響は、マイナスの影響をある程度覚悟しなければならない」としたうえで、「世界の需給を見たなかで今後も乳資源を安定確保できるかも懸念がある。当社は国内に軸足を置いているため、国内の生乳調達を強化していきたい」と話した。国内生産基盤の維持・強化については、生産現場の声を聞きながら、それを雪印メグミルクグループが取り組む「経営実証農家」制度に生かしていくことで進めていきたいとした。また、北海道だけでなく都府県でも同様に取り組んでいきたいとした。

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