きれいに喰い込む

牛達が本来喰えるエサの量をきちんと食べ切ってもらうことを「きれいに食べてもらう」と表現する根室管内のOさん。
「きれいに食べてもらう」ために、搾乳ロボット牛舎でのPMR自動給飼機による給飼タイミングを試行錯誤しました。

そして今のやり方に落ち着きました。
それは1日6回給飼で、まず、6時・7時半・8時半と立て続けに与えます。
その理由は、「朝は食欲旺盛で採食スピードが速いから」(Oさん)。
その後、10時・14時・16時に自動給飼します。
そして合間に、牛の様子を観ながらエサ寄せを行ないます。
これがO牧場の乾物摂取量(DMI)を高めるバンクマネジメントの一つとなっています。

一方、TMRセンター利用で、「夕方のほうがたくさん食べる」という牧場もあるそうです。
給飼方法(システム)によって、採食パターンは違ってくるようです。

繁殖を見直す 最初の1冊~書籍レビューブログVol.9~

こんにちは。

例年に比べて梅雨が長いように感じますが、牛達にとっては少しでも涼しい日が続いて嬉しのでしょうか?

先日『それでも基本は発情を見つけて種を付ける』をご紹介しました。繁殖改善につながる一冊です。しかし、その後も書籍を読み進めていくともう一冊良い本を見つけました。

『Dairy PROFESSIONAL Vol.13』~今、繁殖を見直そう~

価格3981円(税込)

一冊読み終わると「繁殖の改善が必要だ!そしてまだできることはたくさんある!」と思うことができるはずです。

内容は、「繁殖の改善が酪農経営の儲けにつながるぞ」「どれだけの生産性が向上するのか?」という根本の話から、

「牛群鑑定データ」など情報管理の方法、乾物摂取量や炎症・暑熱ストレスなどと絡めた繁殖の影響など幅広く網羅しています。

酪農家さんや農場で働く皆さんに是非届いてほしい一冊です。訳に立てると嬉しいです。よろしくお願いします。

ググるより速いんです。~オススメ書籍Vol.8~

こんにちは。東京都が除け者にされていますが、弊社は各地に取材に出向かなければならず、引き続き感染対策に努めています。

本日は、酪農関連企業さんや酪農業界に従事して日の浅い方々に、是非持っておいてほしい書籍をご紹介します。

これがデスクに1冊あるだけで仕事のはかどり方が大きく変わってきます(私はまさにそうでした)。

『新版 酪農用語解説 第2版』(ご購入はこちらから)

定価5238円(税込)

 

最近はわからないことがあると、まず「ググる」と思うんです。僕も結構活用するんです。しかし、ここ半年でいろいろ勉強するなかで気づいたんです。圧倒的にググるより速いんです。しかも、90%くらいの確率で知りたいことにたどり着くんです。

グーグル先生は、知りたいこと+aの情報がものすごい。そして論文形式で載っておりたどり着くのに時間がかかります。じっくり調べたいときは良いんですが。

これは役に立っています。今年は満足に研修のできない酪農関連企業さんも多いように聞いています。わからないことがあった時にサっと質問できる先輩のような立ち位置で、デスクに一つあると良いです。作業がはかどるのでとてもおススメです!

 

ミルクに付加価値を

新型コロナウイルス感染症が再び感染拡大の兆候にあり、予断を許さない状況にあります。皆様におかれましても、引き続き感染予防に注意をはらい、ご自愛ください。
さて、先日、東京都八王子市のI牧場にお邪魔いたしました。Iさんは酪農を続けるかたわら、平成6年からヨーグルト生産を開始。現在ではヨーグルトのほか、アイスクリームなども製造する6次産業に取り組んでいます。
都市型酪農では土地の制約などによって規模拡大は難しいのが実情です。そこで、乳に付加価値を付ける手段として、6次化にかじを切ったと言います。6次化を進めることで、生乳生産量を増やさずとも収入を拡大し、経営も濃密になったとIさん。
そんなI牧場が乳製品の原料乳として生乳に付した価値は、「幸せな乳牛から搾乳した生乳」。「幸せな母さん牛から搾乳された生乳にこそ価値がある」として、アニマルウェルフェアの向上に努めています。

ひさびさの酪農家訪問

皆さん、おはようございます!

先日は約2〜3カ月ぶりに酪農家さんへ取材に伺いました。

こちらの農場は地域の学校・企業・耕種農家・福祉施設など、さまざまな分野の方々と連携した経営が印象的で、とても興味深いお話を伺うことができました。

また「サラリーマンをやりながら週1で酪農ができるシステム作りを」と話す牧場主の姿に、”専業”というイメージの酪農の働き方に新たな可能性を感じました。

今月発売のDairy Japan8月号、ぜひお楽しみに!