飼料費削減のヒント

先日、新潟県のS牧場とO牧場を訪ねました。
両牧場は日本でも有数の米どころに位置するため、稲WCSはもちろん粉砕玄米といった地域生産飼料を上手に飼料設計に取り入れていました。
しかし今回の取材のメインは「もやし残さ」。もやし残さは、もやしの原料豆や製造ラインから外れたもやし、根切り処理の際に発生した根などを脱水したうえでギ酸添加したもの。水分含量は80%程度と高いものの、粗蛋白質など試料成分はアルファルファに近い特性があります。
嗜好性も高く、価格も安価なもやし残さ。輸入乾草の高騰や入手困難な状況が続く今、注目の副産物飼料かもしれません。
詳細は5月下旬にお届けするDairy Japan6月号で。また、もやし残さの飼料特性については弊社発刊『飼料特性を理解して上手に設計に活かす』をご参照ください。

乾草ロールカー

群馬県の酪農家Yさんは、とにかくいろいろなものをご自身で作ってしまうワ〇ワ〇さんのような方でした。しかも、ロールを掴むグラブや育成牛舎など、作る物の規模が大きすぎる……。

「牛舎なんて簡単だよ!基礎打ってレベル出して〇×※▽して◇☆@〇して■▽●すればすぐできるよ!」とYさん。

私「へ、へぇ~!(ダメだ、後半まったく理解できなかった……工程の数が全然簡単じゃない!!)」とタジタジでした。

 

そんなYさんの力作がこちら。

「乾草ロールカー」(勝手に命名:編集部前田真)

機械でロールを載せ、あとは手で引きながらロールをほぐしながら給飼していきます(中の乾草はカット済みだそうです)。

かなりの効率化だと思いました。

「これすごいですね」と話すと

「はい!製作者私です!」とYさん。

楽しく取材させていただきありがとうございました!

 

 

パイルダーオーン!?

好評連載中、マンガで学べる『こばなしこうし』〔島本正平獣医師(NOSAI宮崎)著〕。
4月号のテーマの一つは「哺乳ロボット、成功の秘訣」です。
そのマンガで、子牛が哺乳ロボットに入るたびに、社長が発する掛け声「パイルダーオン!」「レッツコンバイン!」「レッツボルトイン!」。
当方がわかったのは「パイルダーオン!」まで、でした。懐かしい……
※関連書籍:マンガで学べる『お気酪獣医 クスリの処方箋』〔島本正平獣医師(NOSAI宮崎)著〕

長期雇用のために

先日、京都府のB牧場を訪ね、酪農場の雇用管理について伺いました。
B牧場は「スタッフの心と体とともに、家族の健やかな暮らしを守りたい」を信条にスタッフのワークライフバランスの向上などさまざまな取り組みを行なっています。代表のTさんは、「スタッフの心や体に余裕がないと、スタッフ間で技術を教えたり、教わったりすることが難しくなる」──そう実感したと言います。
さまざまな取り組みの詳細はDairy Japan5月号でご紹介しますが、実にユニークな制度の設計・導入のほか、スキルアップのための制度の導入など、農場全体のレベルアップにつながるヒントが盛りだくさんでした。
スタッフには長期で働いてもらいたい──そう考えたとき、考えるべきことの一つが人それぞれのライフスタイルと時々に訪れるライフイベントを考慮すること。今回の取材を通じて、そのことを強く感じました。
詳細は4月下旬にお届けするDairy Japan5月号で。

堆肥を極めし者

四国は某所に取材で訪れたときのお話です。

酪農場で出た糞尿は地域の堆肥処理センターに委託してとても助かっている。とのことで、訪ねてみました。

そこには100m×2の大きな施設があり、管理する皆さんの堆肥に対する考え方に感動しました。

同センターでは、発酵促進剤など人の手で外から何かを添加することは一切ないのだそう。

牛の腸の延長線をここで再現しているとのことでした。

菌、バクテリアが活発に活動する環境を実現するのに何年も試行錯誤を重ね、今ではできた堆肥は地域の畑に還元され活躍しています。

堆肥が良くなると作物も美味しくなるようで、さらにその堆肥は牛が良い糞尿をすることが大切なようです。

そのためには牛を健康に育てなければ。ということですね。

まさに、糞尿は宝ということを体感しました。