複数人で働くヒケツ

【複数人で働くヒケツ】

 

先日お邪魔したA牧場。大規模になり、従業員を含め10名以上で経営している牧場さんです。

スムーズに業務を回すポイントの一つに「物の住所を決め、いつ誰が使う場合でも確実に使えるようにすること」と話してくれました。

細かいところですが、「あれどこにやったかな」「あれってどこにありましたっけ?」というロスを減らすことは、単純に効率を高めるだけでなく、全員が気持ちよく働ける=良い職場作りの一環なのだなと感じました。

このような小さなルールや共通認識が、やがて農場全体の環境の良さや作業効率の高さにつながってくるとのことでした。実際に農場はどこも綺麗で、気持ちの良い空間でした。

素敵な考えだと思ったので、シェアします!

詳しくはDairyJapan9月号をご覧ください。

バイオガスプラントの消化液を

先日、宮崎県のH牧場を訪ねました。

H牧場は平成22年に猛威を振るった口蹄疫による被害を乗り越え、ICT化など新たな取り組みを続けてきました。搾乳ロボット牛舎やバイオガスプラントの稼働など、先進的な取り組みをしています。

バイオガスプラントでメタン発酵後に排出される固形ぶんを敷料に、そして液ぶんは液肥として圃場に還元されています。しかし、液肥の散布には運搬や散布機の燃料、オペレーターの人件費がかかります。そこでH牧場では試験として液肥を3倍濃縮し、さらに無人散布機を試験導入し、それらの問題の軽減に取り組んでいると言います。

今後はバイオガスプラントから出る排熱をハウス栽培に利用することも考えているとHさん。元は糞尿処理のためにはじめたバイオガスプラント事業が、敷料コストの低減や液肥利用、そして新たな作物栽培へと大きな広がりを見せてくれそうです。

 

未来は明るい

昨日、DairyJapan連載記事「NEO酪農家」で取材をさせていただいた方々数名をお呼びし「今、どうしている?」などの近況報告を含めたフリートークセッションを行ないました。

 

近隣地域の酪農家同士はもちろんよく繋がり情報交換をしていることと思いますが、世代別で、かつ地域を超えたつながりはなかなかできにくいのではと思い開催しました。北海道・福島県よりご参加いただき、先輩酪農家として、弊誌でおなじみ朝霧メープルファーム(静岡県)の丸山純氏にもご参加いただきました。

NEO酪農家達から今抱える課題や目標に向かっての進み方などさまざまな話題を共有していただき、有意義な時間になりました。丸山氏からは「自分の後の世代にここまで熱意のある人達がいることを知らなかった。」と前向きなコメントを頂き、われわれ編集部も、もっと若い世代から業界を盛り立てていかなければと身が引き締まりました。

今後も「NEO酪農家」は続きます。皆さん要チェックです。ぜひ私を取材してくださいという若手の方(20代・熱意のある方)。ご連絡お待ちしています。

 

防疫体制の強化を

先日、宮崎県へ出張しました。宮崎へ来ると思い出すのは平成22年に発生した口蹄疫と、その甚大な被害です。

宮崎空港ではターミナル入り口などに写真のような防疫マットを設置し、靴底の消毒を促しています。ただ、先日マットを踏むと、一部のマットでは薬液が乾いている様子でした。そして大きな問題は、このマットを避けてターミナルを出入りできるような設置方法であることです。実際にマットを避けてターミナルを出る人の姿も見ました。防疫マットは「踏んでもらう」ものではなく、「確実に踏ませる」デザインにすべきですし、そのためには長さも足りないと言わざるをえません。

隣国では口蹄疫が発生し、農水省をはじめとする関係省庁や機関は注意を呼びかけています。またコロナ禍が落ち着き、海外からの渡航者も増えてきています。そんな今だからこそ、防疫対策の徹底を!

※写真は以前撮影したものです

移行乳の常識が変わる?

分娩後の出荷できない状態にある移行乳。出荷できないからと廃棄することはもちろん、廃棄乳や代用乳と混ぜて給与することは、実はもったいないことかもしれません。アルバータ大学の大場真人教授は今、この移行乳の給与に関する研究は、子牛の栄養管理のホットトピックスの一つだと言います。
移行乳には、さまざまなホルモンや栄養素が豊富に含まれ、子牛の消化・吸収能力を高めると考えられると言います。
子牛を健康に、かつ将来にわたってハイパフォーマンスを発揮してもらうヒントの一つが移行乳かもしれません。詳細は6月下旬にお手元に届くDairy Japan7月号「誰にも聞けない酪農キーワード」で。