TMRセンターとしてできること

北海道釧路管内のTMRセンターです。
稼働して2年目、まさに「これから」というときの情勢悪化。
構成員の生産性を落とさずにTMRセンターとしてできることは何か—-。
情報を集め、知恵と工夫を凝らしながら、苦境を乗り切ろうと挑んでいます。

搾乳用TMRには、でんぷん粕、しょうゆ粕、綿実粕、ふすま、ニンジンなどの食品製造副産物や規格外野菜、いわゆるバイプロダクト(バイプロ)の利用を始めました。
乾乳用TMRには、そのときの安いストロー類を仕入れています。
「乾乳牛の管理は極めて大事。いっぱい喰わせなければならない。それをケチれば事故の元になる。だから乾乳用TMRは値上げしたくない」という代表の言葉が印象的でした。

※詳細はDairy Japan 12月号

酪農の魅力は不変

今週、根室管内別海町の国道で、見事なオブジェに目が留まり写真をパシャリ。
酪農業界は今、かつてない情勢悪化ですが、酪農の魅力と楽しさは変わりありません。
このオブジェを見ていると、そのことが伝わってきました。
Dairy Japanも酪農の魅力、牛乳乳製品の素晴らしさを、もっともっとアピールしていきます。

いま反芻している牛、何割?

十勝管内T牧場の飼料設計を担当しているKさん、某日の昼時、反芻モニタリング中です。
「反芻はバッファ効果でルーメンを健全にします」というKさん。
「牛舎に入ってぱっと見渡したときに、目に入った牛達の5割が反芻していることがボーダーラインで、理想は8割です」と反芻のモニター方法を解説してくれました。

近日発刊『ここはハズせない乳牛栄養学③~飼料設計の科学~』ご予約承り中

大場真人教授(カナダ・アルバータ大学)の『ここハズ』シリーズ第3弾が9月末に発刊されます。
今回の内容は「飼料設計の科学」です。
飼料設計といっても、そのやり方を説明しているわけではありません。
飼料設計の際に欠かせない基本知識から専門知識までを、酪農現場に関わるすべての人を対象として書かれたものです。
第1部では、飼料設計に直接携さわらない酪農家の方々に伝えたいことを。
第2部では、これから飼料設計を始めたい人を対象に、飼料設計の基本を。
第3部と第4部は、飼料設計の経験があるものの栄養学をもっと勉強したい人を対象に、昨年米国で出版された乳牛飼養標準『NASEM 2021』の内容を、解説を交えながら紹介しています。
■B5判/214頁 定価3,520円
ご予約・ご注文は以下から。
https://dairyjapan.com/shop/products/detail/136

自助努力では対応の限界 十勝管内TMRセンターにて

「TMR製造コストが上がり続けている。もはや何を削ればいいのか……」と十勝管内のTMRセンターの代表は言葉を詰まらせます。「このままでは構成員の経営はもとよりTMRセンターの存続も危ぶまれる。そうなってしまえば地域の酪農も……」と同代表は再び言葉を詰まらせます。
さらに、「国で掲げた酪肉近の目標、食料自給率の目標に向かって国内生産を上げきた。それを抑えろと言われても、生き物を扱う酪農は、そんな簡単に生産量を上げ下げできるものではない。エサを減らせば乳量は抑えられるだろうが、そんなことをしたら牛は不健康に陥り、二度と立ち直れなくなる。そのことを理解してほしい」とリスク計画を加味した政策を切望しています。