デンマークにおける酪農場の労務管理を学ぶ

2017 年 9 月 1 日

Filed under: — djito @ 6:49 PM セミナー報告

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明治、よつ葉乳業、ホクレンは9月1日、十勝管内音更町で「デンマークに学ぶ雇用型酪農経営への転換と教育支援」と題したセミナーを開催した。酪農家はじめJA、関係機関から約200名が参加した。
講師は、デンマーク農業アドバイザリーサービス(SEGES)のヴィベック・フレッカー・ニールセン氏。

●SOP(標準作業手順書)
酪農場の規模拡大に伴い従業員が必要になり、酪農家は従業員のマネージャーおよびリーダーへと役割が変わった。ところが、いざ従業員を抱えると、どのように従業員を上手くリードしたら良いのかがわからず、またそのための教育機関もなかった。
そこでSEGESは労務管理アドバイスとともに、SOP(標準作業手順書)と呼ばれる手法とツール(下の写真)を開発した。なおデンマークでは65%の酪農家が、このSOPを利用しているという。

●従業員には5種類のタイプがある
酪農家がリーダシップを発揮し、従業員が効率的に働くように変革していくには、五つのステップがある。それは、1 現場調査と聞き取り、2 自己認識、3 変革ツール、4 定着させる、5 フォローアップである。
リーダーである酪農家は明確なビジョンと目的を従業員にきちんと示すこと。そして従業員には5種類のタイプ(1 生涯農業者、2 外交的労務者、3 内向的労務者、4 均衡とれた労務者、5 報酬の労務者)があるので、それを知り、それに応じた対応でリードし、やる気を出せるようにする。

●リーン(トヨタ生産システム)を酪農に
リーンとは、トヨタ生産システムを世界に発信するために使われようになった言葉。ムダを排除して、生産効率を上げることで知られている。
それを酪農に応用するには、七つのムダ(1 手待ち、2 運搬、3 不必要な動き、4 不良、5 やりすぎ、6在庫、7 使われていない知識)をなくしていくこと。その際にもSOPは重宝する。

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